本日は昨日よりも風が強くなってきた。午前中は風もなく気持ちのいい日だったが‥。
朝一番から私の住んでいる号棟の北側の足場の解体作業が始まった。すでに南側は解体済みなので屋内の明るさはさほど変わらないが、足場があるとやはり重苦しい感じがしている。この号棟は団地の中では最後まで足場が残っていた。しかし足場の設置といい、解体といい作業が始まれば実に手際がいい。
台風や大雪などの天候不順、並びに職人の確保の困難などの影響で工期が遅れていたが、何とか年度内の工事完了に間に合うようだ。私はオーロラツアーに出発しているので最終検査の日には不在だが、問題が無いことを願うしかない。
先日、啓蟄について記載したときに、「春泥」という季語は「厄介なもの」「迷惑なもの」というイメージが強いということを書いた。歳時記にも「人々を悩ませる」ものとして解説してある。
・春泥のふかき轍となり暮るる 金子麒麟草
・玄室へ靴の運びし春の泥 八染藍子
・武蔵野の春泥重く歩きけり 上林暁
・春泥にさりとて急ぐこともなし 草野駝王
・春泥を来ていつぽんの直ぐなる木 熊田信子
・老農の棺に入れし春の土 石井国夫
春泥という言葉は私は雪国の雪が解ける頃のぬかるんだ道を昔は連想していた。しかし関東ローム層に早朝霜柱が勢いよく発生し、昼間の暖かい日差しで解ける泥道や庭を連想するようになった。
私が小学生の頃はまだまだ未舗装の道路の方が多かった。春先ちょっと冷え込んだ朝は霜柱が心地よいが、学校からの帰りは難儀した。この難儀しながら歩くのがまた楽しかった。最近でこそ公道はほぼ100パーセント舗装されていて、泥濘道など経験したことの無い子供が多数である。靴が泥で汚れるなどという経験はほとんどなくなった。
しかし今になって振り返るとこれが懐かしく感じる。不思議だ。やはり「土」というのは人間の生活にとっては切り離せない存在としか言いようがないと思う。マンション住まいでも人は小さな鉢に草木を植え、土いじりをする。プランターに土を入れて花を植える。厭わしい泥土もなくては生きていけないのかもしれない。土と切り離された生活は想定できないとおもう。食べる野菜が水と栄養素と人工太陽の工場で生産されようとも。
人気ブログランキングへ
朝一番から私の住んでいる号棟の北側の足場の解体作業が始まった。すでに南側は解体済みなので屋内の明るさはさほど変わらないが、足場があるとやはり重苦しい感じがしている。この号棟は団地の中では最後まで足場が残っていた。しかし足場の設置といい、解体といい作業が始まれば実に手際がいい。
台風や大雪などの天候不順、並びに職人の確保の困難などの影響で工期が遅れていたが、何とか年度内の工事完了に間に合うようだ。私はオーロラツアーに出発しているので最終検査の日には不在だが、問題が無いことを願うしかない。
先日、啓蟄について記載したときに、「春泥」という季語は「厄介なもの」「迷惑なもの」というイメージが強いということを書いた。歳時記にも「人々を悩ませる」ものとして解説してある。
・春泥のふかき轍となり暮るる 金子麒麟草
・玄室へ靴の運びし春の泥 八染藍子
・武蔵野の春泥重く歩きけり 上林暁
・春泥にさりとて急ぐこともなし 草野駝王
・春泥を来ていつぽんの直ぐなる木 熊田信子
・老農の棺に入れし春の土 石井国夫
春泥という言葉は私は雪国の雪が解ける頃のぬかるんだ道を昔は連想していた。しかし関東ローム層に早朝霜柱が勢いよく発生し、昼間の暖かい日差しで解ける泥道や庭を連想するようになった。
私が小学生の頃はまだまだ未舗装の道路の方が多かった。春先ちょっと冷え込んだ朝は霜柱が心地よいが、学校からの帰りは難儀した。この難儀しながら歩くのがまた楽しかった。最近でこそ公道はほぼ100パーセント舗装されていて、泥濘道など経験したことの無い子供が多数である。靴が泥で汚れるなどという経験はほとんどなくなった。
しかし今になって振り返るとこれが懐かしく感じる。不思議だ。やはり「土」というのは人間の生活にとっては切り離せない存在としか言いようがないと思う。マンション住まいでも人は小さな鉢に草木を植え、土いじりをする。プランターに土を入れて花を植える。厭わしい泥土もなくては生きていけないのかもしれない。土と切り離された生活は想定できないとおもう。食べる野菜が水と栄養素と人工太陽の工場で生産されようとも。
人気ブログランキングへ