Fsの独り言・つぶやき

1951年生。2012年3月定年、仕事を退く。俳句、写真、美術館巡り、クラシック音楽等自由気儘に綴る。労組退職者会役員。

モーツアルト「ピアノ協奏曲第26番戴冠式&第27番」

2014年07月06日 19時51分29秒 | 芸術作品鑑賞・博物館・講座・音楽会等
   

 1788年に作曲された。この時期モーツァルトは聴衆の好みに合うような曲を書かなかったため、予約演奏会を開こうにも人は集まらない。この協奏曲もそのために完成が遅れた。ようやく死の前年の1790年10月神聖ローマ皇帝レオポルト2世の戴冠式で演奏され、ここから「戴冠式」の名がつけられた。この曲、左手のパートがほとんど記されておらず、特に第2楽章はまったく記されていないとのこと。初版(1894年)の出版社が左手パートを付け加えたらしい。
 しかしだれもが第2楽章の美しい旋律に酔うのではないだろうか。

 ピアノ協奏曲第27番は、1791年、モーツァルトの死の年に作曲されたものである。借金に追われ、3年以上も予約演奏会を開くことが出来ないモーツァルトであったが1月にこのピアノ協奏曲を完成させた。しかし予約は集まらず、友人のクラリネット奏者ベーアの演奏会で演奏した。モーツァルトがステージに登場した最後であった。この年の12月モーツアルトは死を迎える。
 しかしこのような状況にかかわらず(そうであるがゆえに)この曲は1度聴いただけで忘れることができない。この曲もわたしはまず初めに第2楽章が気に入った。今では全曲が好きであるが‥。

 私はモーツアルトのピアノソナタとピアノ協奏曲は内田光子の演奏しかしらない。共に1980年代に内田光子が全曲を録音したCD18枚を順次買い続けた。妻には内緒で‥といっても少しずつ増えていくCDの数、妻が気が付かないわけがない。間違いなくそれとなく許してもらえていたようだ。



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入谷朝顔市

2014年07月06日 12時29分25秒 | 山行・旅行・散策
         

 入谷の朝顔市は毎年この時期に3日間開催される。今年も本日から8日までとなっている。過去に4~5度ほど訪ねたことがある。
 鶯谷駅南口を出て、言問通りにぶつかって右折した交差点から昭和通りまでの短い区間ではあるが、車を通行止めにして歩道いっぱいに朝顔を売る仮設の店が並び、車道では露店の飲食物を訪れた人が楽しんでいる。朝顔は協定料金で統一されているが、売り込み口上を楽しみながら店を覗いていくのが楽しみである。
 単管パイプと竹と葦簀とブルーシートで作られた仮設の店は薄暗い。私は店を照らす裸電球の明かりが特に気に入っている。素透しガラスでフィラメントが光っているのがよくわかり、自分が小さい頃の店先の電燈の雰囲気が思い出される。当時は露店・屋台の明かりはカーバイドを使ったアセチレンガスだった。さすがにもうアセチレンガスの露店などどこのお祭りでも見かけることはない。
 昔は八百屋・魚屋は素通しのガラスの電球が多かった。他の店では艶消しガラスが多かったが、これは商品の見映えのためだったのだろうか。この朝顔市の照明を見ていると、1950年代の道南の港町の商店と電車通りの街灯が思い出される。それが楽しみであった。
 ここ3年ほどはご無沙汰になってしまった。京浜東北線に朝顔を持って乗り込むのが何となく気恥ずかしくなった。買わないで見て回るだけでも出かけたいが、「行き帰りの電車賃は往復2000円以上かかる」との同伴者の意見は尊重せざるを得ない。数年に一度訪れることにしよう。
 朝顔市の実行委員会本部が毎年置かれる入谷鬼子母神もこの日は大勢の人でごった返す。規制された流れに身を任せないといけないので、境内での撮影も困難となるほど。しかし境内にともされたたくさんの蝋燭の明かりが美しい。

 数年前からは、横浜の大手の園芸品店が「横濱朝顔市」と銘打って、入谷の朝顔市の生産者から仕入れたという朝顔を朝顔市の始まる日に合わせて一週間の販売を行っている。昨年はそこに顔を出して朝顔を購入した。今年もこれからその店に出かけることにした。朝顔は美しいが、残念ながら、屋台売りの風情はない。



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