
本日の午前中の部屋の片づけの最中は、ブラームスのピアノ三重奏曲集を聞いていた。ピアノ三重奏曲第1番作品8、第2番作品87、第3番作品101、そして遺作という扱いであるピアノ三重奏曲の4曲である。
演奏はボザール・トリオで1986年の録音。
ピアノ、バイオリン、チェロの長年活動している三重奏団というのは珍しい。普通はソリスト3名を揃えてピアノ三重奏曲を演奏する。フランスの団体として活躍していた。
ブラームスのピアノ三重奏曲はどの曲もいかにもブラームスらしい曲である。ロマンティックな、悪く言えば甘く流されそうになるギリギリのところで毅然としている感じだ。
第1番は、作品番号から見ると若書きであるが、ブラームスらしく手を入れ続け、出版されたのが1890年57歳というから、第2番、第3番よりも後になっている。ブラームスの最晩年に近い曲である。
第2番は、1882年49歳の時の作品。翌年には交響曲第3番が出来る年で円熟期の作品でもある。
第3番は、1886年53歳の時の作品。交響曲第4番は前年に初演となっている。
このようにピアノ三重奏曲はブラームスの円熟期から最晩年に至る時期の作品で、いかにもブラームスらしい曲想である。ブラームス好きには手放せない曲である。
なお同梱の「遺作」と云われるが、1938年に発見された曲でブラームスの作品かどうかは議論はあるらしい。ブラームスの曲であるとしても、これはかなり若い頃の1853年の第1番の最初の姿があらわれたころの別の作品ではないかという。
私はこのCDは多分発売と同時に購入している。1986年か1987年である。当時は随分聴いていた。最近は聞く機会が少なくなっていたが、折角なので引っ張り出してきた。話題になったCDだったと思う。


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