Fsの独り言・つぶやき

1951年生。2012年3月定年、仕事を退く。俳句、写真、美術館巡り、クラシック音楽等自由気儘に綴る。労組退職者会役員。

民宿「しちこ」と「荒川花ハス園」

2014年07月29日 19時01分06秒 | 山行・旅行・散策
 三峰口駅まで民宿「しちこ」のご主人が迎えに来てくれた。あるいても15分位なのだが、もう18時20分過ぎのため早く食事をしてしまわなければいけない時間でもあり、迎えに来てもらった。食事よりもまずは風呂に入りたいので、30分のお風呂タイムを所望。
 なお、ご主人の話では、昼間私たちが聞いた雷はこちらでもかなり鳴っていたようだが、雨は降らなかったとのこと。そして日中の気温が36℃を超えていたらしい。



 案内された部屋は新しいだけでなく、よく清掃してあり清潔感たっぷり。庭の草木もよく手入れされており、紫陽花が最後の見ごろ。ガクアジサイは花期が終わると下を向くといわれるが、その姿がまた紫陽花の風情でもある。この下を向いた様は「もうお終い」と閉じたような様でもある。また腕輪がいくつか並んだようにも思える。私には清楚な風情に見えて好きである。
 別棟の風呂がまた真新しい上に民宿にしては広い。5室あり、人が多いときはふたつの風呂を用意するそうだが、人が少ないときはひとつの風呂を独占できる。お湯が勢いよく落ちて来て、温泉気分になる。脱衣場も十分に広い。時間が許せば1時間でもゆったり入りたいのだが、20分ちょっとであわただしく出た。



 食事は、猪の肉とキノコの焼きもの、鮎の塩焼き、大根の煮物その他。大根とマグロの煮物は格別に美味しかった。猪も味がいい。久しぶりに食べた鮎の塩焼きも好みなので嬉しかった。この歳では十分な量の料理である。
 歩き疲れて、ビールと日本酒が効果満点でそのまま気持ちよく就寝。
 朝食も美味しくいただいた。ちょうどよい柔らかさのご飯と熱めのみそ汁が殊に嬉しかった。



 この美味しい食事と快適な部屋と素晴らしい風呂を満喫してひとり6500円という安い値段にあらためて驚いた。今度秩父に来た時にはまたお世話になりたい宿であった。
 朝は再び三峰口駅まで送ってもらった。

      

 秩父鉄道は昨日は落雷で一時不通になったが、すでに復旧。ふたつ目の武州日野駅で下車して、歩いて5分ほどの「荒川花ハス園」を訪れた。
 秩父市の奥秩父荒川観光協会が管理者となって、休耕田を利用した2000坪ほどに11種類の蓮が花を咲かせている。入場料ならぬ協力金としてひとり200円。
 秩父盆地の青い夏空と夏の雲、そして緑の濃い山々に囲まれて、ハスの白、赤がよく映えている。
 木道を歩きながら1時間30分ほどゆったりと楽しむことができた。ただし日を遮るものは受付のテントだけである。さすがに暑かった。

            

 この後は秩父鉄道で寄居町までおもむき、昼食をとってから東武線で池袋、副都心線・東横線経由で横浜に戻った。



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久しぶりに「夢を見た」のか?

2014年07月29日 11時04分11秒 | 日記風&ささやかな思索・批評
 三条の湯の大広間で食事がすんで20時ころにはもう寝てしまった。ふと目が覚めたがまだ24時まで15分もあった。携帯電話の明かりを頼りに外に出て、便所まで往復したが、天の川、夏の大三角が美しく天頂付近に見えていた。
 しばらくベンチに座って星を眺めたが、見得る範囲は山が迫っているので極めて狭かった。それでも3月末のカナダで見て以来の星空である。
 東京都・山梨県の境であるが、携帯の電波は届かない。メールの受信振動が無いというのも久しぶりであった。

 そして再び寝床に入ったが、まだ寝入っていないと思っているときにふと、「本日の休暇届どうしたかな?そういえば先週の講座も休暇届を出していなかった」という思念が頭を占領した。どういうわけかそのあと、職場に電話をしたいのだが最後の職場の電話番号がどうしても思い出せない。職員録を探し出してきても、肝心の職場のあたりをめくろうとするが、そこだけページが欠落している。「このままでは馘首になる」と随分焦った。しばらく焦っているうちに、ふと「もうすでに退職してるんだった」と合点した途端に目が覚めた。

 時計を見ると2時ちょっと前。布団に入ってから1時間半近く経っていた。随分久しぶりに夢を見たような気分になった。映像はみていない。職員録を探す行為と「馘首になる」という想念だけが残っていた。
 夢を見る、というが見ているものはなかった。見るということよりも想念に圧迫されたような気分であった。

 夢を「見る」、ということがなかなかできない。



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三条の湯-雲取山-三峰

2014年07月29日 07時06分30秒 | 山行・旅行・散策


 すでに記事をアップしてある通り、奥多摩駅-鴨沢西バス停-お祭りバス停-後山林道-三条の湯-三条ダルミ-雲取山-白岩山-霧藻ヶ嶺-三峰神社-三峰口駅-武州日野駅-花ハス園というコースをたどってきた。午前中に、三峰口駅までのコースを記す。午後に民宿と花ハス園の様子を記す予定。

 26日の中央線の人身事故による遅延のため新宿-立川間は京王線・南武線経由で迂回した。予定より1時間後のバスにやっと間に合った。しかも手前の鴨沢西バス停までしか行かず、お祭りバス停まで15分ほどの歩き。

      

 気温が高い日の長い後山林道の3時間の歩きはつらかった。やっとの思いで三条の湯に到着。石鹸か使えず体を洗うお湯も限らているが浸かるだけでもとてもありがたいお風呂である。



 夕食は鮎の甘露煮に鹿肉、ビートその他。鹿肉は小屋の管理人が仕留めてきたものとのこと。お酒は澤ノ井。



 大広間のストーブと丸太を刳り抜いた椅子は秀逸であった。



 三条の湯からは三条ダルミを経由して3時間で雲取山山頂へつくはずであった。三条ダルミ直前までは展望のきかない樹林帯の中。枯れそうな水場の水は冷たく美味。三条ダルミからは富士山とその周辺の山の展望が良い。しかしここには大量の小型のアブとハエが発生していて、人の周囲を何十匹となく旋回をはじめる。これが雲取山の最後の登り40分を苦しめる。しかも途中からは大型の蜂(スズメバチではない)も2~3匹が人の周りを威嚇するように回り始める。口や鼻、耳にも飛び込んでくる。なかなかしぶとい。

 頂上には清潔で明るく立派な避難小屋があり重宝する。不思議なことにアブ・ハエは避難小屋には入ってこない。蜂は小屋に入るなり、人への関心を忘れてしまうようだ。ひたすら明るい窓ガラスに突進するようである。小屋に飛び込むなり閉じ込められたように感じるのであろうか。人が避難小屋から出てきてもアブ・ハエ・蜂は襲ってこない。人に寄り付かなくなる。こんな苦闘をしていたためか予定より1時間以上遅れてしまった。

      

 避難小屋から100メートル離れたところに東京都最高点の表示と三角点がある。避難小屋の横の「雲取山頂上」の標識はどうも胡散臭い。
 頂上からも富士山や石尾根の眺めが素晴らしい。また甲武信岳など奥秩父、両神山の眺めは見ごたえがある。
 頂上では尾の赤いトンボが無数に乱舞していた。残念ながら元気がよく三角点や人に止まることもなく、写真には写せなかった。
 頂上から三峰方面に20分ほどで雲取山荘がデンと聳えている。ここの水は豊富で良質。
 ここまではいかにも真夏らしい雲と空で気持ちが良かった。

 小屋から霧藻ヶ峰までは3時間30分ほどのコースだが、樹林帯の中で空もなかなか見ることができず、展望はほとんどない。26年前にこの道を通った時は1月で、大ダワを過ぎるとほぼ雪はなくなり、歩きやすかったことを覚えている。しかし今回は、大ダワあたりから空気の湿度が人体に感じるほど高まり蒸し暑くなった。



 そして霧がみるみる濃くなり、雷が鳴り始めた。これには妻も怖がり、雲取山荘にもどることも一瞬考えざるを得なかった。次第に遠くなるようなので歩き始めたが、妻は、長谷川等伯の松林図のような深い霧を思い出し、一層さびしく不安になったという。



  芋の木ドッケの手前で1頭の鹿を目撃。白岩小屋の外のベンチで休んでいるとさらにもう1頭の鹿が現れた。



白岩小屋は半分潰れたような小屋に見える。ガラス越しに広間に布団が無造作に乱雑に積み上げられた様を見ることができた。緊急の避難用としては使えるが、ここに泊まることは考え難い。しかし場所としては営業しているならば利用する人もいるのではないだろうか。



 小屋の周囲にはフキの大型のようなものが咲き初めていた。しかし食べるにはアクが強そうな花と葉と茎であった。

 時折なる雷鳴を聞きながら、霧藻ヶ峰まで行けば何とかなるとの思いで歩くが、湿気が疲れを増進してるようで、登りになると妻が極端に遅くなる。私は下りになるとくるぶしの周りの靴擦れのようになっている皮膚が赤くはれ、痛い。妻に気遣いをされていたのかもしれない。
 2時間ほどコースタイムより遅れて15時15分に霧藻ヶ峰の休憩所についた。ちょうど管理人が帰る直前で「三峰神社前の最終バスが16時45分」との情報をくれた。これは私の事前調査の時間とあっている。これに間に合わせるために15時25分に小屋を出た。三峰神社までは1時間と少しだから十分間に合う、とのことであった。私は靴擦れでつらい足を引きづりながら、1時間でバス停までたどり着いた。



 ところが16時45分のバスは廃止されて、次のバスは17時30分であるという。しかも25日までは道路の崩壊で運行が中止されていて、この路線は26日から再開ということになっている。
 運行再開の翌日に利用するという幸いにあずかったのは運がいいのだが、16時45分のバスの廃止は、大番狂わせである。
 まずネットで事前に検索したがこのような情報はどこにもなかった。
 「しちこ」という民宿には、18時20分以降でないと着かないことになる。あわてて民宿に電話をしたら、遅くなる食事と風呂には対応してくれるという。さらに三峰口駅まで車で迎えに来てくれるという。
 三峰口駅につくと、駅が閑散としている。本日山の中で聞いていた雷が落ち、秩父鉄道は不通になっていた。危ういところであった。
 バスの時刻は変更にはなったが、バスの運行が再開になっていたことと、鉄道を停めるような落雷に山中で遭遇しなかった幸運に恵まれた山行であった。



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