Fsの独り言・つぶやき

1951年生。2012年3月定年、仕事を退く。俳句、写真、美術館巡り、クラシック音楽等自由気儘に綴る。労組退職者会役員。

懐かしい建物「鎌倉近代美術館鎌倉」

2016年12月17日 22時37分37秒 | 芸術作品鑑賞・博物館・講座・音楽会等
 本日の講座では、松本竣介の油絵の技法の確かさや、大下図を使った制作方法などを指摘してくれた。歌田眞介という修復家は、なかなか押し出しのありアクの強いという表現が似合うかもしれない講師である。しかし私などには画家の技法へのこだわり、個性ある技術による個性ある表現の獲得ということにはとても惹かれる視点であると思える。そして松本竣介の通った太平洋画会研究所の教育の重要さなども指摘されていた。説得力のある語り口であったと思う。

   

 さて講演会の会場では、神奈川県立近代美術館の広報誌「たいせつな風景」第23号も配布してくれた。
 閉館となった近代美術館鎌倉の写真が掲載されていたので、記念にアップさせてもらうことにした。同時に水沢勉館長の一文もなかなか優れた文章だと思うので、図々しく掲載させてもらうことにした。



宵の明星と火星を見ながら‥

2016年12月17日 18時02分12秒 | 日記風&ささやかな思索・批評
 土曜日の鎌倉は相変わらずすごい人混み。年末ということもあるのだろう。いつものとおり若いカップルが多い。
 鎌倉市役所前で行われた講演会終了後、鶴岡八幡宮まで往復歩こうと思ったが、若宮大路と小町通りの人の多さに圧倒されて断念。若い人の間を縫って歩くのは、無粋なオヤジとして敬遠されそうである。同じ人混みでも慣れている横浜駅周辺ならあまり気にならないかもしれないが・・。駅前の喫茶店で一服。
 鎌倉駅周辺もも昔から人が多い。狭い駅気前と駅構内、これもまた風景と思えば、逆に懐かしくもなるのだろう。でもホームと階段の狭さは混雑しているとかなり怖い。電車に乗車した5時まえにすっかり暗くなってしまった。

 昼前に家を出て、鎌倉へは自宅から保土ヶ谷駅まで歩き、横須賀線を利用した。帰りは横浜駅まで乗車。横浜駅から自宅までは歩いてきた。本日は東の空の冬の大三角形ではなく、西の空の宵の明星=金星と火星を眺めながら歩いた。金星がとても明るい。
 しかし空を見ながらのウォーキングは、スマホ歩きよりもさらに危険。団地の西の端は南西から北西にかけてひらけていて、富士山の陰が見えて美しい。やはり星は立ちどまって見上げるのがいい。


「松本竣介 その魅力をさぐる」講演会

2016年12月17日 10時23分13秒 | 芸術作品鑑賞・博物館・講座・音楽会等


 本日は、鎌倉近代美術館別館で開催されている「松本俊介-創造の原点」に基づく「松本竣介 その魅力をさぐる」連続講演会の第5回目で最終回である。この連続講演会の参加は2回目。展覧会は12月25日まで。講師は修復家歌田眞介東京藝大名誉教授。
 第1回の松本莞氏(松本竣介次男)の講演が展覧会開幕の日に開催された。この時は参加できた。しかし第2回目から第4回目までは他の予定と重なり、申し込まなかった。とても残念であった。
 松本竣介の作品では、都市の情景とその都市を背景とした人物像を黒く描いた作品群が私の好みである。「ニコライ堂」や「Y市の橋」、「工場」「鉄橋近く」「運河風景」、そして「立てる像」や「三人」「五人」などのどっしりとして、そして情感のある画面に惹かれる。
 戦後は初期のモンタージュ風の画面と、後期のどっしりとした量感の画風の融合のような模索をしていたと私は思うが、模索の段階で突然の死を迎えたのは何とも惜しまれる。