明日・明後日とは雨の予報になっている。秋は晴れた日が多い印象を持つ人が多いが、実際は雨の日が多い季節である。晴れると気持ちのいい秋晴れ、空も済み切って雲が高く、風も気持ちがいい。晴れた時の好印象が記憶を閉めているためではなかろうか。
秋霖(しゅうりん)、秋黴雨(あきついり)というのは梅雨時のように降り続く秋の長雨を指すとのことである。さびしさのイメージを強く連想させる季語であるという。秋時雨というのは晩秋の季語で、時雨のように寒さを強く感じさせる季語をいう。秋時雨はもっと寒くなる晩秋の季語で、寂しさをいっそう漂わせる。
★秋の雨しづかに午前をはりけり 日野草城
★秋雨や夕餉の箸の手くらがり 永井荷風
★秋雨の瓦斯が飛びつく燐寸かな 中村汀女
第1句、「しづかに」というのが季語の「秋の雨」と呼応している。「さびしさ」が生活から漂ってくる。私の毎日を見透かされたような句。ただし私の場合は「しづかに」というよりは「いつの間にか」という情けない意味合いの方が強い。残念である。
第2句、これは私の好きな句。夏と比べて、日のくれるのが早くなり、さびしさが暗がりでいっそうひきたてられる。永井荷風のいつもの夕餉の時間は夏とは変わっていないのであろう。その分、昏くなっている。
第3句、教科書にも載る有名な句。これは秋、晩秋に近い夕方の句。
秋霖(しゅうりん)、秋黴雨(あきついり)というのは梅雨時のように降り続く秋の長雨を指すとのことである。さびしさのイメージを強く連想させる季語であるという。秋時雨というのは晩秋の季語で、時雨のように寒さを強く感じさせる季語をいう。秋時雨はもっと寒くなる晩秋の季語で、寂しさをいっそう漂わせる。
★秋の雨しづかに午前をはりけり 日野草城
★秋雨や夕餉の箸の手くらがり 永井荷風
★秋雨の瓦斯が飛びつく燐寸かな 中村汀女
第1句、「しづかに」というのが季語の「秋の雨」と呼応している。「さびしさ」が生活から漂ってくる。私の毎日を見透かされたような句。ただし私の場合は「しづかに」というよりは「いつの間にか」という情けない意味合いの方が強い。残念である。
第2句、これは私の好きな句。夏と比べて、日のくれるのが早くなり、さびしさが暗がりでいっそうひきたてられる。永井荷風のいつもの夕餉の時間は夏とは変わっていないのであろう。その分、昏くなっている。
第3句、教科書にも載る有名な句。これは秋、晩秋に近い夕方の句。