ホン・サンスは僕は初めて。なかなかいいセンスを持っているかなりユニークな作家だ。
セリフの一つ一つが独特で面白い。お互いに噛み合わない毒気。思いやりのない感情だけのぶつけ合い。聞いていると何気ない通常の会話なのだが、現代の疎外と孤独感を否が応でも感じさせる。
これって、日常的で、そう、僕らがいつも他人との会話で感じているものだ。
今までの映画って、練られたセリフで現代人の孤独を描いたものは多いが、 . . . 本文を読む
意外やラスト近くになるに従い救済のロシア文学っぽくなる。全体に説明過多のため映画的高揚間は乏しいが、それでも岩下志麻の魅力はこの若さで充満する。着物の美しさ、艶やかさは例えようもないほどの贅沢感。左幸子が一瞬だが光る。
*** . . . 本文を読む