石油、CIA,テロ工作員、、日本人には苦手意識の強いテーマ。しかも、4つのハナシがちょっと斬新な展開で進められるものだから、前半は何がなんだかわかり辛く、着いてゆくのが精一杯。
ところが、分かり始めたらこんな話をメジャーで作っているアメリカの懐の雄大さに驚き、なかなか芯の強い映画作りに傾倒してゆく自分を感じる。
それぞれの挿話も断片的で深みはない。あくまでもサンプル的扱い。これをどう見るかでこの . . . 本文を読む
映像の美しさはファーストシーンから白眉。きめ細かい二人の心理を凝った映像が際立てている。まことに全篇、気の抜いた部分がなく、ラストまで濃密な演出は続いている。
禁断の愛であるのに、あっけらかんと逢瀬が続く。ほとばしる愛。絶えようとする二人の心情。静かに強く哀しく激しく間断的にしか逢瀬が出来ない二人は逆に大きな強靭な愛を抱えてしまうことになる。
そのつらさ。
ヒース・レジャーの方は家族まで捨てて、漂 . . . 本文を読む
音響がやたらでかくホラーであることがそれだけで分かりました。いまどき、レトロ調ですね。
登場人物が少ないので、犯人が誰か最後まで分からなかったけれど、あれは反則なんじゃあないでしょうか、、。1シーンに出てただけですよ。しかも意味のあるシーンでもなかった。まあ、でも退屈はしなかったけれど、他のホラー作品のマネッコこのような感じもあるし、新鮮味のないのは事実。もっと努力してくれなきゃア、、。
まあ、女 . . . 本文を読む
相変わらず最新ニューヨーク調アレンのセリフが機関銃のように画面にあふれる。結局若い二人のラブストーリー仕立てにしてあるけれど、すべてアレンの独白なのだ。
しかし、ニューヨークではこの手の会話が少し機知があるシニカルなものであると捉えられているのであろうか、、。
大体僕はアレンが苦手である。彼のペシミズムも偽善的だし、彼のほとんどすべてが僕とは波長が合わず(「アニーホール」「インテリア」辺りの中期の . . . 本文を読む
キム・ギドクの新たな映画への挑戦作。
何しろ主役二人のセリフがない。女がラストに少し語るのみ。男にいたっては全篇声を発することはなかった。それでいて十分純度の高いラブストーリーにしてしまうんだから驚愕。ギドク、どんどん観客を不可解な世界に引っ張っていくものだから、途中でほほえましくなってしまった。
かなり余裕があって作ったものと考えてよい。こういう映画は演じている俳優は恐らく作品の意図は分からずに . . . 本文を読む