伊坂の作品をずっと読んでいるが、この作品は構成自体がすごい。まず、冒頭で全体のハナシをダイジェストしているのだ。それから徐々に細部に入る、という下手するととんでもない小説なのだが、ダイジェストで大まかにストーリーを読者に提示していても全く魅力がなくなることがないぐらいうまい。凄い。驚く。
一人の普通の人間がある組織から標的にされ国家からも逃げ惑うことになる。さて、この青年はどうして逃げ延び更にど . . . 本文を読む
小さな子供が謎を解いていくという新しいミステリーだ。暗く哀しいドラマなんだが、文章も読みやすく才能が溢れているのを感じる秀作だ。
小説という範疇からはミステリーはまだまだ奥があるなあと感じたのも事実だし、やはりそれをじっくり読んでいくのも読書の楽しみだ。ただ、あまりに暗い小説なので自分の人生に何か役立つといった代物ではない。ミステリーってその程度でいいのかなあ、なんて今でも色々考えちゃうけれど、 . . . 本文を読む
8/18
先週はオリンピックが気になり結局あまり外に出なかった。そのため映画館もDVDも見ずじまい。まあ、たまにはいいかな。
今日はまず天六「ホクテン座」で見逃していた「ラスベガスをぶっつぶせ」を見る。大学生が学士欲しさにブラックジャックでしこたまラスベガスで金を稼ぐといったハナシだが、そりゃそんなにうまくことは運ばないでしょう。意外と、まともな映画でした。インチキじゃないが、カウントというのがは . . . 本文を読む
現在のアメリカ映画の水準の高さが十分伺われる大傑作だ。とにかく、2時間半緊張感が途切れることなく悪と正義の闘いが延々と続く。それも半端な映像ではない、シーンごとの展開がハイレベルなのだ。音響のすごさ。不協和音が高く大きく奏で上げている。
この映画ではむしろジョーカーが主役であるかのようだ。それはすなわち悪のメタファーである。悪というよりサタンに近いイメージだ。ここまで来ると、レクター博士を超え、 . . . 本文を読む
ジェット・リーが古代悪皇帝を、そして兵馬俑が現代に蘇る。それだけで俄然映画館に来てしまった僕です。確かにお金をかけているだけのことはあり、アクションシーンは楽しいです。迫力があります。でも、お子様向けなのかなあ、と考えたら実際そうなのでした。
だから無条件に映像を楽しめばいい映画なんです。特に兵馬俑の蘇りはやはり面白い。映画ならではの醍醐味もありました。
でもなんだかなあ、一番の興味であったジ . . . 本文を読む