現在のアメリカ映画の水準の高さが十分伺われる大傑作だ。とにかく、2時間半緊張感が途切れることなく悪と正義の闘いが延々と続く。それも半端な映像ではない、シーンごとの展開がハイレベルなのだ。音響のすごさ。不協和音が高く大きく奏で上げている。
この映画ではむしろジョーカーが主役であるかのようだ。それはすなわち悪のメタファーである。悪というよりサタンに近いイメージだ。ここまで来ると、レクター博士を超え、世界の破滅を思念する神にまで到達しそうな高みに居るような気さえする。正義が強ければ強いほど悪も高まっていく。それを一人の人間に具現化したのがハーベイ・デント地方検事の2面顔だが、、。
アクションコミックとは言いながら、むしろ聖書のキリストと悪魔、またはドストエフスキーが描いた「カラマーゾフの兄弟」の「大審問官」のような哲学思念にまで入り込んでいることに気づく。人はパンのみで生きるにあらず、とはキリストの放つ言葉だが、ジョーカーは理解できるだろうか、、。
俳優陣ではやはり遺作ということもあるのだろうが、ヒース・レジャーの独壇場だ。こんなに凄かったのか。「ブロークマウンテン」もいい演技だったが、一人の男の生命力と情念を一度に吐き出したかのような火のような演技だ。恐れ入る。凄い。
この映画、今年好調のアメリカ映画「ゼアウイルビーブラッド」「ノーカントリー」に通じるものがあるような気がする。娯楽作品をここまで緊密度を高めた演出力、クリストファー・ノーラン並々ならぬ映画作家と言わなければならないであろう。今年のベスト3には十分入る出来であります。映画料金がホント安く感じるお徳で最高の映画であります。
この映画ではむしろジョーカーが主役であるかのようだ。それはすなわち悪のメタファーである。悪というよりサタンに近いイメージだ。ここまで来ると、レクター博士を超え、世界の破滅を思念する神にまで到達しそうな高みに居るような気さえする。正義が強ければ強いほど悪も高まっていく。それを一人の人間に具現化したのがハーベイ・デント地方検事の2面顔だが、、。
アクションコミックとは言いながら、むしろ聖書のキリストと悪魔、またはドストエフスキーが描いた「カラマーゾフの兄弟」の「大審問官」のような哲学思念にまで入り込んでいることに気づく。人はパンのみで生きるにあらず、とはキリストの放つ言葉だが、ジョーカーは理解できるだろうか、、。
俳優陣ではやはり遺作ということもあるのだろうが、ヒース・レジャーの独壇場だ。こんなに凄かったのか。「ブロークマウンテン」もいい演技だったが、一人の男の生命力と情念を一度に吐き出したかのような火のような演技だ。恐れ入る。凄い。
この映画、今年好調のアメリカ映画「ゼアウイルビーブラッド」「ノーカントリー」に通じるものがあるような気がする。娯楽作品をここまで緊密度を高めた演出力、クリストファー・ノーラン並々ならぬ映画作家と言わなければならないであろう。今年のベスト3には十分入る出来であります。映画料金がホント安く感じるお徳で最高の映画であります。
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