前作『月に囚われた男』と比較すると、考えたら(当たり前だけど)、人が生きていく、生きている哀しみ、切なさ、人を愛するいとおしさ、いつくしみ、それらがすべて同じくよみがえってくる。似ている。
パラレルワールドという素材を使っているという意味で、地球から遠く離れて月にいて、同じ人間が製造されているといた前作も本作と設定はほぼ同じ。
でも【ダンカン・ジョーンズ】のこの切なさはどうしたことだろう。見た . . . 本文を読む
このある意味大胆な題名。東京にオアシスはあるのか、なんて勝手に観客は見る前に思ってしまう。一応東京は表現しているが、そこにあるのはただ風景としての表層的な東京という都会がありました。
冒頭、真夜中の東京の高速道路を車が走っている。いつも見慣れたただどこにでもある東京の風景。これが延々と続く。この映画は風景を描いているのですよ、といいたいようだ。ちょっと幼稚(失礼)かな。
喪服姿の女がトラックに . . . 本文を読む
アメリカでは有名な事件なんだろうが、日本ではあまり話題にされなかったイラク大量破壊兵器に関するCIAの内輪もめ事件の全容である。映像が簡潔でスピーデーな展開。まるで秀逸なサスペンス映画の典型のような演出ぶりだ。
内容はともかく(私的には話が分かるのにずいぶん時間がかかった。)、とにかくワクワクする切れのいい描写・映像で、この重いテーマをいかにエンターテインメントに昇華させるか、といった工夫が十分 . . . 本文を読む