ジョー・ライトでなきゃこの映画見てませんって。現代におけるアンナの意味合いを考えるに、とかこんな古臭い題材をどう料理するの、というのが多少の興味でした。で、ライトはこれを劇中劇でうまく逃げたんだね。
映画的にもやはりこの手法は面白いんだよね。アンナの話は架空であり、しかも劇中劇=ミュージカルのようなモノ。それほどシリアスに構えないでも見られます、と。うーん、そうすると安心かな。
映像は、それは . . . 本文を読む
主人公のフィリッポが背も高くなく、どこにでもいそうな若者で新鮮だ。海も青くいい。しかし、映画の根本は難民をどうするかという政治的テーマに絞られてしまい、映画的には不満が残る。
書き込みが足りないのである。本土からやってきた3人組の若者たちも特に触れあいもなく不完全で(あの男ども二人は幽霊か)、女性が帰る見送りシーンもただワンカットがあるという感じ。ここでは若者の青春を湧き立たせなければならないは . . . 本文を読む