『“おしゃれ”と“カワイイ”の社会学』
というタイトルにひかれてアマゾンに古書を注文した。
地方都市(酒田)における若者文化についての調査の前提として
女性誌について一章が書かれていた。
女性誌を読んだことが無い私にとっては、
その雑誌タイトルだけでは、
内容の違いの理解という点では実はチンプンカンプンだった。
しかしながら、せっかく購入した書籍であるし、
女性誌についての特徴についてよくまとめられていると思われるので
(女性誌やファッションに詳しいJUWATゼミのSさんの意見はこの著書の仲川さんとは異なるかもしれないとも思いながら・・。)
下記にその特徴を書いておくことにしよう。
筆者はカタカナ表記での“カワイイ”の意味を
「そこに居合わせた小集団どうしが、“カワイイ”と登録することで了解された特定の対象モデル」と規定している。
1970年代には
『an・an』、『non-no』、『JJ』が創刊。
それらは女性のおしゃれに応えたファッションや生活スタイルの入門女性誌であった。
1980年代には
『CanCam』、『ViVi』、『Ray』。
女子学生を中心とした「かわいい」ファッションの全盛期である。
それは第一次女子高生ブームであり、
「ハマトラ」からブームになった女子大生と
「制服のモデルチェンジ」からブームをもたらした女子高生がちやほやされた時代・・。
1990年代には
『PoPteen』、『Cawaii!』、『CUTiE』、『sPring』、
『sweet』、『Zipper』、『SEDA』、『egg』、『KERA』
が創刊されている。
その特徴は「かわいい」から「カワイイ」へとトレンドの細分化である。
その時期は第二次女子高生ブームであり、
特徴は肌の露出にあわせたエロチックファッション。
2000年代には
『SCawaii!』、『mini』、『BLENDA』、『小悪魔ageha』。
それは、多様なスタイルが複雑に絡み合った「カワイイ」スタイルである。
「誰にでも愛されるファッション」としてのカワイイが特徴だ。
特定の女性誌のモデルに共感し、
そのスタイルを模倣したファッションの登場でもある。
(1) コンサバ・スタンダード系
☆4大女性誌
『JJ』『CanCam』『ViVi』、『Ray』
☆正統派女性誌
『With』『GLAMOUROUS』
☆スタンダードな全国区女性誌
『non-no』
(2) カジュアル・ストリート・ギャル・リトル
☆ストリート・カジュアル系
『SEDA』『sweet』『mina』『ZiPPer』『CUTiE』『mini』『sPring』
☆シンプル・カジュアル系
『PS』『soup』『JILLE』
☆ギャル系
『PoPteen』『BLENDA』『小悪魔ageha』『JELLY』
☆ゴスロリ系
『KERA』
参考文献:仲川秀樹『“おしゃれ”と“カワイイ”の社会学』学文社
*ファッションも女性誌についても知識不足の私には多くは書けないが・・。
最近のニュースとなったGAP系列の「オールドネイビー」というブランドが今年日本に上陸するらしい。
まずは、お台場から・・。
約10年前にサンフランシスコの「オールドネイビー」に行った。
若者の心を掴みそうなブランドであると感じた私の感覚は当たるのではと思っている次第である。