今回は、終礼での話第二弾です。
終礼が終わると生徒は解放されます。
できるだけ早く部活をしたい。
できるだけ早く帰宅したい生徒の気持ちは同じです。
それは担任の先生の話が早く終われという願いです。
しかしながら、大学受験に向けて少しでも
クラス生徒にやる気になってもらおうと担任の話は長くなりがちです。
特に若手のホープの先生や自称実力者と言われる先生方の話は長い傾向にあるようです。
もちろん、職場の方針に則っているが故に話は長くなるのも当然です。
その時間と場所が担任の熱い気持ちを伝える場ですから。
ベテランの私としては
別の角度から学問の面白さの一端を伝えたいという気持ちが湧きます。
そこで終礼では、「文化」にちなんだ短い話を毎回しているしだいです。
<英語に関しての話>
(1)まずは、40名の生徒に指示を出しました。
「カンボジア」を出来るだけ早口で5回言うこと。
生徒は競うように大きな声で「カンボジア」と叫びます。
ご承知かもしれませんが野菜の「カボチャ」の語源は「カンボジア国」です。
日本には存在しなかった輸入野菜について説明を受けた時、
「カンボジア」から持ってきたという産地の名前を野菜の名前と勘違いして、その名が付けられたと言われています。
(2)へえっとなったところで、
昔、いらっしゃった丸山先生の逸話紹介。
20年ほど前に全教員が英語をしゃべれなければならないという流れが学内にありました。
それに付随して、教員対象の放課後の英会話クラスが設定されました。
そこに参加されていた丸山先生は、
「See you tomorrow!」という言葉をえらく気に入られました。
丸山先生は、帰宅時に職員室の同僚に対して
「See you tomorrow!」と言って帰るのが日課となりました。
とある日、警備員の東さんにも
”See you tomorrow!”と伝えると
警備の東さんが一言返しました。
丸山さん、「水曜は泊まりですか?」。
「水曜、泊まろう!」と聞こえたという話です。
(3)掘った芋、イジるな!
これはよく知られた話です。
「掘った芋、イジるな!」
これはある英文の発音としてルビ書きされていた文字です。
そうです。
“What time is it now?”
掘った芋 イジるな。
生徒の反応は今ひとつでした。
(4)承知する、分かる、賛成である時に私たちは頭を下げます。
それが「イエス」のサインですが、
インドの一部では「ノー」の場合は頭を下げて、「イエス」で首を左右に振ります。真逆なわけです。
そんな話を生徒たちにした際に、
担任の言っていることに同意できない場合には自分はインド人だと思って頭を下げて同意しているかのように見せなさいという助言をした私でした。