日本中のほとんどの商店街に活気がありません。
理由は郊外に新設された大規模な駐車場付きのショッピングセンターに客を奪われてしまったからだとも言われています。
加えて
商店街にある自己所有の土地や店舗に執着しすぎたために、
顧客の購買欲の変化に対応できずに
商店街全体としての魅力ある再開発が後手にまわってしまったことも、
その原因かもしれません。
あまりにも人通りがなく寂しい商店街を逆手にとって、
そこをお化け屋敷商店街として特色を出している町も出てきています。
それについては卒論や修論として取り上げられることもあるようです。
先日聞いた話では、
浅草の新仲見世アーケードで店舗を借りると月50万円だそうです。
昔から、その場所で商売をしてきた人は今後も商売を継続するのか?
それとも店ごと貸して収入を得るかで悩んでいるそうです。
さて、私の自宅そばの武蔵小山商店街は800㍍のアーケードで有名な商店街です。
活気があり、平日でも一日中多くの人で賑わっています。
客足が落ちて、流行らなくなると次の新たな店に変わるという好循環が継続されていることが活気ある商店街の継続要因だと思われます。
最近、そのような商店街に変化がみられるのです。
それは、「串揚げ居酒屋」の増加です。
この数ヶ月だけでも、
「大阪満マル」、「串かつ でんがな」、「串かつ たなか」が開店しました。
どこも昼から深夜にかけての営業であり、
ランチタイムから酒を飲んでいる高齢者の姿が目立ちます。
視察を兼ねて
先日、そのうちの一軒に行ってきました。
金色のビリケン像が客を招いていました。
店員はなれない、またぎこちない関西弁で客を迎えました。
壁に対面する席は、なんとお一人様用の席でした。
学校の机ほどの大きさの席が1席づつ設置されており、
左側には「二度付け禁止」のシールの貼られたステンレスの入れ物に入ったソースが各自のテーブルに設置されていました。
串揚げ店が客に好まれる理由は、
荘民的な価格であり手軽に飲み食いできるからだと思います。
このままさらに多くの昼から営業している居酒屋が増加しそうです。
19世紀初頭に建築されたパリの「パサージュ」は19世紀中頃に作られた「デパート」にその役割を奪われました。
武蔵小山商店会「パサージュ」に隣接して40階建の店舗付き高層マンションが近々できるそうです。
この商店街の未来は繁栄か?、衰退か?
それとも800メートル全ての店舗が「串揚げ店」になるのか?
今後が楽しみです。