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『万引きと学校の対応』

2016-03-15 07:07:07 | Weblog

万引きしたという誤った記録で中学3年の男子生徒が進路指導を受けた後、

自殺したことがニュース報道されています。

本当に痛ましい事件です。

 

それにしても本当に、そしてあまりにもおそまつな中学校の対応に驚かされるばかりです。

報道されている中学校側の誤った指導は

•万引きの犯人に入力ミスで仕立て上げられた

•他の生徒に聞かれる可能性のある状況下で進路面談を廊下で実施

•中学1年時の万引きが原因で志望の高校に推薦してもらえなかった

 

万引きは、確かに触法行為です。

しかし仮に万引きが事実であっても、

学校は教育機関ですから生徒の進路選択の可能性を狭めてしまうことは、

教育的ではないと思われます。

 

話しは多少逸れますが••。

15年程前までは、

万引き事件が発生すると必ず学校にも被害を被った店舗からまず電話が入りました。

その殆どは夕方の時間帯。

職員室にいる担任や学年主任が生徒の引き取りにいったものです。

当時は生徒が万引きするのは学校の教育がなっていないからという考えに基づいての連絡だったのだと思います。

 ほぼ、向かえにいく店(生徒が万引きする店舗)も決まっていて

上野のア◯◯ブか池袋のソニ◯◯◯ザでした。

生徒を引き取りにいくと、取調室に案内されました。

その部屋にはモニターが設置されリアルタイムでの店舗の様子が映し出され、録画されてもいました。

万引きしている様子をビデオデッキで再生しながら私服着用の警備員より状況説明。

現場に駆けつけた保護者と生徒とともに私も強い指導を受けました。

学校に連絡を入れなくなったのか?

入学者レベルがあがり生徒が万引きをしなくなったのか?

それとも、ただ単に見つかっていないのか?

理由は不明です。

しかしながら、いずれにしても万引き現場に行って担任だからということで叱られるという業務が最近無いのはありがたい限りです。

 

高校の教員として調査書の記入、推薦書の作成など

生徒が大学入試を受ける際に大学に提出する書類を作成する機会が数多くあります。

そこには基本的には良いことしか書きません。

推薦入試で求められる推薦書に至っては、

嘘ではないが大きく脚色されていて誰のことを書いたのかわからないような文言が書かれます。

たぶん、大学側も高校教員の書いた推薦書等については重みを置いていないようです。

殆ど読んでいないのではないかとも思われます。

この手の書類を出させることによって、大学としての権威を形式的に維持しているだけのような気もします。

 

しかし、なぜだか高校入試においては内申点が重視されたままです。

内申に響くという言葉で、生徒を従わせている中学校も多々あることも現実です。

 

教育改革は内申点等の扱いも含めての早急な議論と対策が必要です。

亡くなった生徒に対してのご冥福をお祈りします。

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