子犬を飼い始めてもう直ぐで約2ヶ月です。
私が仕事から帰宅すると、しっぽを立てて子犬は大喜びで私のもとに走ってきます。
私の帰宅を体いっぱいの喜びで表現して歓迎してくれます。
新婚当時のパートナでさえも、これほど私の帰宅を喜んでいなかったと記憶しています。
いわゆる、これが動物からの「癒し」というものかもしれません。
さて、ペットショップには可愛い子犬や子猫などしか販売していないことが気にかかりました。
ペットショップの店員さんの話では販売好調で3日位で動物が入れかわると言っていましたが、真実を知りたくて調べてみました。
志村動物園というTV番組もありますが子犬や子猫は「3B」(ビューティー、ビースト、ベイビー)と言われていて、それらの動物が出れば視聴率が取れるそうです。
さて、2015年の日本国内での犬の飼育頭数は991万7000頭、
猫の飼育頭数は987万4000頭。
合計1979万1000頭で15歳未満の人間の子どもの数(1617万人)よりも多いそうです。
確かに、食料品の買い物に近くのスーパーマーケットに行くとペットフードの棚が目立つ場所に鎮座するなど、それらの飼い主が多いことがわかります。
2014年度に国内のペットショップで販売された犬猫は約75万頭。
そのうちの約3%に当たる2万3000頭以上が、流通過程で死亡しています。
ブリーダーは生まれた子の70%をセリ市場、20%を通信販売、5%を繁殖用として残し、5%を見込みのない欠陥として処分しているそうです。
ペットショップは仕入れから1ヶ月が勝負です。
競り落とした金額の8~20倍の値段をつけられたかわいい子犬は高値の定価で売れるからです。
しかしながら、実施に生後6ヶ月を過ぎると仕入れ値またはそれ以下になり、10か月を過ぎるとただ同然。
それ以降は私の推測では殺処分されるのだと思います。
抱っこしてかわいいだけで購入された子犬は飼育放棄(ネグレスト)されることも多いようです。
その他の理由として
・面倒の見方がわからない
・しつけができない
・動物病院の医療代が出せない
・老犬になったけど介護できない
・引っ越しに連れて行けない
いらなくなった犬たちは保健所に持ち込まれたり、
保健所が不要犬などの定時定点回収をしているそうです。
(現在でも札幌市、柏市、広島市、長崎市などが実施。
平成26年度の殺処分頭数は10万1000頭です。
毎年、8万匹以上の犬たちが窒息死させられているのです。
全国の地方自治体に引き取られる犬の一部は幸運にも別の飼い主の元で飼われることになります。
しかしながら、ほとんどの犬たちは、
日毎に動くベルトコンベアーが設置された一時預かり室に入れられます。
そして、数日後に二酸化炭素ガスを利用した殺処分機の設置された部屋で最後を迎えるそうです。
その行為により日本は海外から「犬や猫のアウシュビッツがある国」と言われる所以です。
飼いたい人以上に、過剰に生産される子犬たち。
そして、命ある生体なのに安易に殺処分される犬たちの問題は深刻です。
参考文献
杉本彩『それでも命を買いますか?』ワニブックス
大岳美帆『子犬工場』WAVE出版
太田匡彦『犬を殺すのは誰か』朝日新聞出版