5月の連休明けに生徒約330名で東北研修旅行に行ってきました。
訪問先は2012年から毎年訪問してきている南三陸です。
急遽、今年度になり私が責任者として指名されて今回の旅行計画にかかわりました。
今回は1泊2日の旅。
2日目の天候が悪く雨という事が予報で判っていましたので
急遽、松島での集合写真を青葉城址に場所を変更しました。
そこでは、イケメンの伊達武将隊(http://www.datebusyou.jp/)も撮影に加わり、
特に女子生徒は大喜びでした。
食事は仮設の商店街を使いたかったのですが、
多くの生徒の収容能力や駐車場の問題等もありこちらの願いはかなわず。
青葉城址にある本丸会館で団体専用のはらこ飯コース(1620円)を食しました。
みんなが同じ場所で同じものを食べるという団体特有の食事です。
「車窓見学」では「野蒜駅舎」、「野蒜海岸」を「車窓見学」しました。
これは大手旅行代理店が被災地NPOの見学ツアーと契約しており、
すでに行先等は変更がきかない状態でした。
できれば、「大川小」を訪問したかったというのが本音です。
残念な限りです。
毎回、新しい試みを旅行に入れ込んでいる私です。
今回は仮設住宅訪問を全クラス、全生徒が行いました。
8クラスが8か所の仮設住宅を訪問。
現地では約10名の住民の方々が約40名の生徒と交流していただけました。
被災された地区に住むご老人たちと都会に暮らす若者たちとの交流。
311震災時やその後の話を話題としての交流(コミュニケーション)は大成功でした。
プロのような語り部ではなく、普通のご老人からの話は若者の心にも届いたようです。
涙を流しながら語る老人たちと別れを惜しんで、ご老人たちと握手をして別れたそうです。
さて、仮設住宅には9時30分に来て下さいと言われました。
9時半から約30分間がラジオ体操の時間。
その時間になると住民が集うので、本校生も一緒にラジオ体操をして下さいというのが現地社会福祉協議会からあった指示でした。
ラジオ体操を30分間もやるの?という疑問がありました。
現地にいって判ったことは、ラジオ体操が仮設住宅にひきこもりをしないための仕掛けであることがわかりました。
ラジオ体操は方言版でした。
「いず、ぬ、さん、す」で始まる体操でした。
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201605/20160510_13069.html
東北弁による体操をすることで
体ほぐしと同時に心ほぐしがされたようです。
その後は、和気あいあいとした対話と進行したしだいです。
その他気づいたことは、
ラジオ体操に集う男性が少ないということです。
集うのが年をとったご婦人が多くて、そのような場にいくことを男性は嫌がるそうです。
未だに、仮設に住む人々は経済的な弱者であると誤解していました。
元からのコミュニティー住民たちの結束があり、
ずっと同じ場所に住んでいたいと望んでいるそうです。
人との結びつきを重視してあえて仮設を離れない、離れたくないという選択。
訪問したからこそ気づいたことでした。
以上です。