「変形労働時間制」の導入を盛り込んだ教職員給与特別措置法(給特法)改正案が閣議決定されました。
令和3年(2021年)からの実施です。
月45時間以内の残業を変形労働ということで認めて、その残業分を夏休み中の8月の夏休み期間中の労働時間で調整しましょうという国の考え。
つまり、毎日の労働時間超過は仕事内容から言ってしょうがないので、働きすぎの分を夏休みに振り替えて教員も休みましょうということです。
さて私立学校は、学校それぞれが特色を有しています。
夜の9時、10時まで職員室の電灯がこうこうとついている学校もありますし、
夜間部のある学校では夕方5時には昼間部の教職員と生徒の誰も校内に誰も残っていない学校もあり、まさにそれぞれです。
都内の私立では業界用語かもしれませんが「ロボット警備」導入校も何校かあるようです。
ロボット警備とは、ロボコップのような警備ロボットが夜間の校内警備巡回をするのではありません。
ロボット警備では特定時間になると全ての校内の電源がシャットオフ。
校内は真っ暗にされてしまいます。
おまけに、正門や通用門も自動でロックされるそうです。
よって誤って定刻を過ぎて校内に残っている場合には真っ暗な中で一夜を過ごさなければならないそうです。
私の勤務校には警備ロボットはいませんが、夜9時までには学校を出ることになっていますので殆どの教員がその紳士協定を守っているのです。
夏休み中の過ごし方も勤務校によってまちまちだです。
通常の勤務と同じように朝から晩まで学校にとどまることを拘束される学校もあるようですし、
生徒動様に教員も完全に休みになる学校もあるようです。
学校関係者以外がみれば、学校の先生は長い夏休みがあっていいと思うかもしれません。
しかしながら、三者面談、進学講習の希望者募集、教室の割り当てなどの教務事務、進学合宿担当者としての業務、進学合宿の引率と科目の担当、クラブ活動の顧問として業務、夏休み中の海外語学研修引率、夏休み中の海外研修旅行引率など多岐に渡ります。
それに加えて、その期間には翌年の入試問題の作成や学校から出される教育課題作成レポートなど、日常業務の方がかえって楽かもしれません。
教員は季節商売なので超過勤務はある程度はしょうがないと思っています。
しかしながら、それを夏休みに消化して帳消しにするのではなく、
5年~10年間位超過時間をためておいて1年単位での長期の休み(サバティカル)がとれれば理想なのですが・・。