先日、英語民間試験の導入が発表されました。
そもそも今回の民間試験導入は問題だらけです。
例えば、英検の二次面接試験を担当しているのは英検協会から委託された民間人です。
その英語を得意とする民間人は高校や大学で非常勤講師として勤務されている先生もいらっしゃいます。
たまたま自分の教え子の面接官となる可能性もありますから、平等であり公正であるとは言えないかもしれません。
ケンブリッジ英検の実施会場の少なさを問題としているワイドショーもありました。
でも、それは当たり前なのです。
というのも、ケンブリッジ英検の実施団体は大手予備校の河合塾です。
全国に点在する河合塾の教室を使用しての実施ですから、試験会場も受験者も多くはないのです。
2020年から大学入試が変わるという不安が煽られてきました。
学校営業の方の売り方は、近隣の〇〇高校もGTECを導入しましたというもの。
ベネッセが実施している英語民間試験であるGTEC実施を導入した学校は2020年に向けて増加したに違いありません。
知人の話でも多くの都立高校でもGTECを導入実施しているそうです。
それぞれの高校がターゲットを絞って対策に取り組んできました。
私の勤務校では英検とGTECの二本立てです。
数日前までは英検2次対策面接練習を早朝と放課後に実施してきました。
長期休み中の講習としてはGTEC対策講座も担当。
私の感想ですが、英検よりもGTECの方が対策をたてやすく英検より得点を取れそうな気がしました。
そもそも、目的の異なる英語外部試験を一律に扱うこと自体がナンセンスなのです。
センター試験の英語にスピーキングやライティングが含まれていないことが問題なのであれば、
「大学入試センター」が主体となってそれらを解決するような試験実施をするべきなのではないかというのが私の考えです。
冬場の一回のテストではなく年間に6回程度、英語だけの試験を実施する。
TOFELのようなことができると思うのですが・・。
加えて、2020年入試からeポートフォリオが導入されるということで各高校は対策を講じてきました。
しかしながら、現時点の発表ではそれを入試判定に使用する大学はほとんどありません。
たぶん、英語民間試験の問題の収束後にeーポートフォリオの問題も指摘されるのではないかと思います。
電子カルテと同様に書類の電子化は必要ですし、その方向に向かっていくとは思います。
しかしながら、そこに書かれた内容を点数化して合否判定することは難しいと思われます。