私の子どもTには年に1回会うかどうかです。
そのようにかろうじて何とか繋がっている不思議な間柄。
私は彼のことを「寅さん」に似た人物だと思っています。
顔や風貌ではなく、その行ないそのものです。
ふらりと家に帰ってきて、また去っていく。
私とは考え方や生き方も異なる不思議な人です。
そんな彼からラインにて食事の誘いがありました。
それはガールフレンドと食事を共にしないかという誘い。
私が彼のガールフレンドに会いたがっていたと彼は言います。
しかしながら、私の認識では彼が私に会わせがっていたとの認識。
いずれにしても今回は彼にとっては一言多い母親抜きで会食をしたいというもの。
場所はともに都合の良い赤羽というディープな町での食事会となりました。
話の流れをとるわけでもない息子T。
初対面ではありますが、黙っているわけにもいかず仕事モード全開で会話(質問)をしました。
それはまるで就職採用時の面接官のそれであるかのように。
会話から以下のようなことに驚かされました。
・彼女の親は静岡の清水出身であること。
幼少の頃は清水で暮らした時期もあるそうです。
清水の人って、「〇〇チ」との指摘もありました。
私は今は使用しませんが、「おまえっチ」、「〇〇ッチ」と使用していたことを久しぶりに思い出しました。
「〇〇チ」の意味は〇〇さんの家、あるいはその集団です。
例えば「おまえっち」は「あなたがた」又は「あなたの家」。
「おまえっちに行く」は君の家にいくなのです。
「チ」を聞いたので「ケ」も思い出した私。
「元気だっケ?(お元気でしたか)」
「言ったケ?(言いましたでしょうか)」
私としては「清水」をキーワードに彼女に少々親近感を感じました。
さらに、彼女のご自宅はJR王子駅の飛鳥山そばと聞いて二度ビックリです。
そこは、私の勤務先から200メートルほどしか離れていない場所。
今までも互いの通勤時にすれ違っていたかもしれません。
4時間にも及ぶ長い時間に渡って日本酒を飲み続けました。
飲んで酔っ払うわけにはいかないので良き父と思われるように頑張りました。
私の彼女に対しての印象は凄くよい娘でした。
さらに、子どもとその彼女との3人で長時間に渡って飲みながら会話するという初めての機会を経験できたことには感謝の気持ちも湧いてきました。
今後、若い二人はどうなるのでしょう?
私からは一言、Tとお付き合いいただきありがとうとの言葉を彼女に別れ際に伝えました。