それは8月13日のこと。ようやく五日間の監禁生活から解き放たれた反動で、どこか遠くへ行きたくなった。さりとて白川郷行きもなしになったので、 今まで下車したことのない山梨県へ行き、山に登ってみることにした。
で、中央線の特別快速に乗って新宿から約1時間半で初狩駅に到着・・・
すがすがしいほど何もありませんなwで、近くにある登山道案内で見ると
という感じ。男坂or女坂、さらに山から降りる時にも分岐がある模様。まあその時の気分で決めよう。 最初は普通に民家が並んでいたが、それが墓地になって
てな感じで徐々にそれらしい雰囲気に。まあそれはいい。問題は
熊出没注意
MAJI??
物理的・精神的にノー準備だったんで一気に緊張感が走る。そう言えば「はじめの一歩」で鈴をつけておけば大丈夫とか下り坂は移動速度が遅いとか書いてあったな・・・と思い出す。しかも、猟に関する注意で「人を撃たないようきちんと確認を!」なんて標識があった日にゃあ緊張感倍増だよ。つーかちょうど「丑三つの村」借りようと思ってたんでこれは何かの巡り合わせに違いない(妄想)。
下山するおじいさんに挨拶をするが、きちんと鈴を装備していらっしゃった。うーむ、それが当然の準備だよなあ。ま俺みたいなのが遭難したりするんだろうよwにしても、11時前に下山ってずいぶん早くないかい?地元の人なんやろか?まあそれはともかく、二つの標識でつい足が速くなり、
のあたりも周りを少し警戒しつつそそくさと進む。 そんな感じできつめの傾斜の登山道に入ったもんだから、当然足がびっくりして関節が痛み始めた(5日間のインドア生活もあったしね)。あまり休憩を取るスペースもないので、歩くスピードを調整したり屈伸したりしながら、先へ進む。
そんなこんなでようやく男坂・女坂へ到着。
状況的に、楽な女坂を選んだのは言うまでもない。人生楽ありゃ苦はいらね~♪ と。
道はこんな感じ。てゆうか、さっきから雷の音がたまにするのが気になる。ま、高尾山の時と同じで何とかなるっしょw
てゆうか、なんか道がなくなってるんだけど。しかも土砂崩れみたいな感じになっててるし・・・・まあ一部だけだろうと思いそのまま進んでみるが、道がぬかるんでる上に、60~70度はあろう勾配のため石や枝をつかみながらでなくては進むどころか落ちる危険性極大。あともう少し・・・と歩みは止めないものの、いっこうに登山道は見えてこない。ここへ来て、遅まきながら気付いた。道を外れてしまったのだ、と。だが、結構入り込んでしまったので、戻るのも大変だ。というより、足場のぬかるみを考えれば、戻ることの方がよほど危険性が高いように思われた。
退くも地獄、進むも地獄、か。俺の名を言ってみろ・・・ビッテンフェルト様だろうが!!!ならば答えは一つしかない。シュヴァルツランツェンレーターに後退の二文字はないのだ!つーか、遭難とかってこうやって起こるんだろうなあと苦笑しながら、勾配が不自然に途切れているところを目指す。10分ほど悪戦苦闘しながら進んで、何とか登山道に戻れましたよと。あまりに疲労が激しく、座ってしばらくの間休憩。
持ってきたポカリを飲み多少落ち着いたところで進むが、今度はやたら雷が鳴りはじめた。頂上までどれくらいあるのかもわからんので先を急ぐが、とうとう雨が降り始めた。ただ、木のおかげで雨粒はほとんど落ちてこない。ひどくならないうちに何とか山頂へ着ければ・・・・
だめでちた。
山頂の少し手前で大雨となり、とても動ける状態じゃござんせん。濡れること自体はすでにスウェットスーツ着用状態なのでどーでもいいが、視界が悪いのと滑る危険性が無視できないので。まあ雨の降り方からして短い時間で止むだろうと時間潰しに携帯からブログを投稿してみたり。ついでに写真もとデジカメを軌道したら、返事がないただの(ry ギルバート―――(意味不明)!まあ7年前にトルコ旅行へ行くとき購入したブツゆえそろそろ寿命とは思ってたが、まさか今日がその時であったとは・・・ご冥福をお祈り申し上げます。で、携帯で撮影したのが
雰囲気伝わりませんがご勘弁。30分くらいして雨足が弱まったところで、頂上に。
ひゃっほう、すがすがしいくらい何も見えないZE!この時の心情を絵で表すと
てな感じで。ま、計画通りにいかな過ぎて痛快に感じるレベルまで到達してましたガw「骨折り損のくたびれ儲け」という言葉がこれ以上相応しい状況があるだろうか、いやないw
また雨が降る可能性もあるので、滑らないように注意しながら田野倉駅行きの道を急ぐ。
で、四回くらい激しく滑ったものの弁慶石までたどり着く。そう、俺もさっきまで立ち往生してたぜ。I'll chisel your grave-stone sleep well!なんてセリフが昔あったなあ・・・疲れで思考がメチャクチャになってんなあとヘラヘラ笑っていると引きずるような変な音がする。足に何か引っかかってるんかと見てみれば、左足の靴底がズル剥け状態になっておられる。ローレーンス!!まあこいつも上野で8年前に買った代物だからな。よく今までもったとむしろ言いたい。ま、この旅が終わるまでは休むことは許されないけどねw
クモの巣と格闘したりしながら下界に辿り着いたのはそれから数十分後のこと。つか今までの世界と目の前に見える高速道路のギャップが処理できなひ。俺は一体どこへ来てしまったんだろうか?いや、そんなことはどうでもええねん。とにかく何か飲みたい、食べたい。店なんてロクにないが、自販機で二本ほどペットボトルを消費して大きな川へさしかかる。
川を見ながらしばしまったり。大きな通りに出るとパチンコ屋とコンビニという見なれた組み合わせが目に入る。とりあえずコンビニで即効元気系のゼリーとキリートレモンを購入(その時トイレに入った記憶があるが、何の目的だったかは覚えていない)。かなり回復したところで田野倉駅へ。
こげな感じで駅前に店とか全くありませんwでもまあ横須賀行った時の田浦駅とかもこんな感じだったか。だが驚いたのはここから。何と、大月行きの電車は出たばかりで、次はあと一時間後だと言うではないか!おばさんからは「歩いて行った方が早いよ」とのアドバイス。この泥&汗まみれかつ靴がお亡くなり状態で40分ほど歩けと。ありがたくって涙が出るぜ(.∀・)まあいい。ここまできたら毒食らわば皿まで、ってやつだ(違う)。
線路沿いに延々歩く。うん、でもこれはこれでいいな。一日一本しかないバスとか突っ込みどころもたくさんあるしw都留高校とか見ながら「都留文科大学」とかって言う時の都留ってここなんやなと妙なことで感心しながらようよう大月駅へ到着。
15分後くらいに来たホリデー快速に乗り込み、帰還した。
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