前に「なぜ同じ現代日本語同士なのに話が全く通じないのか?」というお題でバイアスやスキーマに触れたが、こちらの動画では同じ言語同士ではなく、国によって教えられる「論理」の型がそもそも異なるという研究が紹介されている。
なお、ここで「論理」とカッコ付きにしたのは、ここでの動画を見る限り、内容的には「理 . . . 本文を読む
「反抗的」とされたハンセン氏病患者たちを収監した重監房の復元模型の展示の先には、重監房が設置された背景が説明されていた。
1873年にはハンセン氏病の原因が明らかにされ、遺伝病ではないことが確認されたにもかかわらず、「業病」とされていた頃のように家族への差別は止まず、しかもそうした . . . 本文を読む
草津温泉街から車を走らせること10分ほどで重監房博物館に到着。
ハンセン氏病患者の施設「栗生楽泉園」に併設されているが、こちらの役割は「反抗的」な患者や改善運動に参加した患者などを文字通り監禁した施設である(なお、ハンセン氏病患者隔離の背景や特別法廷と呼ばれるものの問題点については次回の記事で触れ . . . 本文を読む
「歴史は勝者が作る」という言葉を聞いても、多くの人は正直あまり心に響かないのではないか。なぜなら、そういう物言いがあまりに人口に膾炙した結果、極めて陳腐化してしまったからだ。
しかし一方で、「歴史は勝者が作る」という実例を見せつけられると、我々はしばしばたじろがざるを得ない。なぜなら、自分たちがその「歴史」を真実と錯覚し、その創作と強化へ加担し . . . 本文を読む
高野秀行と言えば、清水克行との共著『世界の辺境とハードボイルド室町時代』で紹介したように、世間であまり知られていない場所(ソマリアやゴールデントライアングル)を旅してその社会の有様を描写してきた作家である。
そして最新の探検(?)場所がイラク・・・というのもさすがだが、そこに「水滸伝」というワードを接続させるセンスが光っている。
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シェイクスピアの作品において稀代の暴君として描かれるイングランド王リチャード3世だが、その遺体が駐車場の下から見つかったことで、死亡した状況などが判明し、様々な歴史的検証が進んだ。特にDNA鑑定については、テューダー朝の正統性を揺るがす結果となり、注目を集めることとなった(元々ヘンリ7世は傍流から出て王まで登り詰めた男だが、そもそもランカスター朝・テューダー朝自 . . . 本文を読む
足尾銅山については、鉱毒事件という近代化・富国強兵の暗部として教わることが多い(少なくとも私はそのようにしか教わらなかった)。以前佐野を訪れた時に墓を紹介した田中正造は、そこでクローズアップされる代表的存在と言えるだろう。しかし、足尾銅山やそれを運営する企業が実際どの程度産業に大きく貢献したか、あるいは公害に対しどういった取り組みを行ってきたかは、等閑視されがちである。そして、そのような偏った教育 . . . 本文を読む