森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

合体する高木

2018年07月20日 | 自然観察日記
梓川の右岸を明神池まで歩きました。左岸の道に比べ人通りが少なく森も深い感じです。ところがその森を構成する木々がとても面白い顔を見せていました。その一つが合体する木々が多いことです。これはコメツガとネズコの針葉樹の間にダケカンバが割って入った形です。狭いところで発芽してそれぞれがここまで大きくなった姿なのでしょう。これから先はいずれかが競争に負けて枯損することになると思いますが勝者は何になるのでしょうか。

高木の根元が面白い 倒木更新の証拠

2018年07月20日 | 自然観察日記
かなりの確率で林立する高木の根が浮いていました。これは、高木更新をした証拠でしょう。かつてここに成立していた高木林が何かの理由で倒れて大きなギャップが生じました。そこに、散布された種子が倒れた樹の上で発芽してゆっくりと成長しやがて根を地面に下していきます。母体になった倒木は時間とともに朽ち果ててこのような形の根が残っているという推理です。地面に落ちた種子より苔むした倒木上に落ちた種子の方が発芽生育するには有利だったと考えられます。