少し遠出をして群馬の赤城山に車を走らせました。麓は春爛漫ですが高度を上げるにつれまだ目覚めたばかりの草木のトンネルです。一つのカーブを曲がった時に何か「花」を咲かせているものが目に止まり少し広い路肩に車を止めてみました。
このタイミングで花を咲かせているような低木が思い浮かばなかったのですが、近づいてみて初めて納得です。ヤマアジサイの昨年の装飾花が落ちず、脱色されて白っぽくなって花のように木に残っている状態でした。イワガラミもそうですが、アジサイの仲間は離層が発達しないためか昨年の花が普通に残っています。
分布的に言うと新潟県内にはエゾアジサイは極普通に見られますが、ヤマアジサイは分布していません。逆に群馬県内ではエゾアジサイをほぼ見ませんがヤマアジサイは普通に見られます。みごとな棲み分けのような現象を見せています。そういうこともあって、しっかりとした形質がまだはっきりしない段階ですが、赤城山麓という場所ということもありヤマアジサイと考えています。