新潟県では希産希少種です。県内でタチカメバソウに出会ったのは初めてです。海谷渓谷の散策道は全体的に岩の露出した狭い道でところどころ小沢を横切ります。岩が崩れて少し土壌ができているような場所がところどころありますが、タチカメバソウは少し湿潤な大岩の縁に小さなコロニーを作っていました。
北海道、本州の湿った渓谷に自生するとなっていますが、新潟県内では採集記録は数例しかなく、調べると村上城山、湯之谷の中荒沢岳、津南の大赤沢、苗場祓川、笹ヶ峰、蓮華温泉でした。そうすると今回の記録は7例目になるのでしょうか?しかし、長野の戸隠の森林公園に行けばどっさり自生していたことを思い出します。越後の県境の山脈から海側には進出できていない種ということになります。貴重な出会いを経験しました。