森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

サワグルミ 1

2007年07月12日 | 自然観察日記
 ブナ林の渓流沿いにはトチノキなどとともにごく普通に見られる落葉高木です。紅葉が綺麗だとか花が綺麗だとか、特別注目を浴びるような要素がない地味な樹です。クルミと付いても食用になるわけでもありません。材が高価なものでもありません。
 開発が進んだ沢沿いによく高木が残っています。あまり利用価値がないせいなのでしょうか。でも、礫を含んだ土壌をがっちりと掴んで安定させ水の浄化に力を発揮しているブナの森の重要な構成種と考えられています。

オカトラノオ 花

2007年07月11日 | 自然観察日記
 サクラソウ科といってもクリンソウなどのサクラソウ属のグループでないので感じがかなり違いますが、5数性の花のつくりや果実の様子がよく似ています。暑くなるこの時期白い清楚な花が涼やかです。

オカトラノオ

2007年07月11日 | 自然観察日記
 山野に普通に見られるオカトラノオ、その季節になりました。サクラソウ科に分類されますが、花穂の様子からあまりそれらしくありませんね。私には、この花穂の様子が「虎の尾」には見えないのですが・・・。

アカメガシワ 雄花

2007年07月10日 | 自然観察日記
 アカメガシワは雌雄異株。これは雄株の雄花。雄しべが球状に展開し花弁がありません。アカメガシワには密腺が多く良くアリが付いているといいますからみかけたら調べてみてください。

アカメガシワ

2007年07月10日 | 自然観察日記
 ポインセチアの日本版。残念ながらこの時期新芽が赤いものを撮影することが出来ませんが、至る所に生育しています。いわゆる陽樹で、伐採地などに真っ先に出てくる種です。日当たりがよくないと生きていけませんから、林の中などのうす暗いところにはありません。この写真も林の縁、道路沿いの日当たりのよいところにあったものです。

キタゴヨウ

2007年07月08日 | 自然観察日記
 越後の自然植生の特徴の一つに、尾根筋にマツが列植しています。遠くからでもよく確認できるものです。このマツはゴヨウマツの一種でキタゴヨウというものです。ヒメコマツ、ハイマツとも類縁が近い種です。
 マツは生育条件に恵まれたところでは競争に負けるので、条件の悪いところに追いやられているのだという説明をされますが、確かにそういう面があるのでしょうが、むしろ積極的に条件の悪いところに進出するパイオニア植物かもしれませんね。

キイチゴ

2007年07月08日 | 自然観察日記
 正確にはエビガライチゴといいます。この季節山野のあちこちで見受けられますが、食べて食べれないわけではありませんがモミジイチゴに比べかなり落ちるのではないでしょうか。アップの写真がピンボケで載せませんが、全体に剛毛が気になります。もちろん棘はありますよ。

シモツケソウ(バラ科)

2007年07月07日 | 自然観察日記
 タニウツギが終わると、桃色の花といえばこのシモツケソウですね。梅雨の時期の彩で欠かせないものですが、当たり前にあるせいかついつい忘れがちになります。これから、夏場にかけて少し湿気の多いところに沢山咲きます。群生するところはなかなかの景観ですね。

ケンポナシ

2007年07月07日 | 自然観察日記
 クロウメモドキ科の落葉高木。「玄圃梨」と書くそうです。この時期地味な花を咲かせています。秋に果柄がふくらみ甘みを持ちます。その食感が梨に似ていることからケンポナシというのでしょう。それほど美味しいものでもありませんが、里山や古い民家の庭などにも見られることから、おやつ代わりのものであったのかもしれません。

サワフタギ(ハイノキ科) 2

2007年07月06日 | 自然観察日記
 好きな花の一つですが、別名「ルリミノウシコロシ」と聞くとちょっと引いてしまうでしょうか。実もとても綺麗な瑠璃色でこれもまたとても気に入っているものの一つです。「ウシコロシ」は枝や木が非常に硬くこれを用いて「牛の鼻緒」にしたところから付けられたといいます。植物のの名前の由来もなかなか面白いものがありますね。

サワフタギ(ハイノキ科) 1

2007年07月06日 | 自然観察日記
 名前は「沢塞ぎ」から来ているのかなと考えましたが、「沢蓋木」という字が当たられていました。沢を覆うように枝を張り巡らすイメージです。必ずしも水際に生えているわけではありませんが渓流沿いによく見られます。
 純白な花が沢山付いていて、花の少なくなってきたこの季節にひときわ目立っています。