2m近くになる多年草で、山地の林の縁などに生えています。越後丘陵公園の里山フィールドミュージアムの園路脇にはニョキニョキと生えていて少々うるさいくらいのところもあります。
キク科の花をアップで見るとみんな同じように見えてしまいがちで、それを識別するにはそれなりの訓練が必要ですね。これはキク科ヤマニガナ。そういえばハナニガナの雰囲気をもった花で同じ仲間のようですが、むしろアキノノゲシという帰化植物と同属の花です。
ササといってもササではありません。3~4cmの葉は波打っているので「チヂミザサ」という名がついたようです。一般には「ひっつき虫」の一つとして有名で山の藪の中に入ると衣服に沢山この実が付いてきます。野遊び秋バージョンのアイテムの一つですね。
名前だけ聞くとどんな素敵な花かと期待するのですが、実物を見ると少々拍子抜け。とてもとても小さい地味な花です。それでも接近してアップで見ると結構味のある姿をしているので名前負けはしていないかな?。毛の生えた小さな果実に水滴がつくとまさに「水玉」なのだそうです。
テングタケの仲間でガンタケといいます。カサにテングタケのようにいぼ状の白い付着物がありますがツボがありません。食用にする人もいるそうですがまだ私は口にしたことはありません。かたまって生えていたり、かたまらなくとも付近に点在しているところにであったことがないので少ないキノコです。
イグチの仲間が沢山顔を出してきましたが、特定できないのも多くて・・。キノコの世界はなかなか難しいものですね。でも、これは分かります。アワタケ、それほどおいしいものとは思いませんが一応食用です。マツを交えたやや乾き気味な林によく出現します。
これに似たキノコにシュタケというのがあります。それはこのヒイロタケよりもう少し赤い感じです。決め手は裏の穴(管孔)がごく小さいかどうかです。肉眼で穴とすぐ分かるのはシュタケと思えばいいでしょう。両種ともサルノコシカケの仲間で食用の対象ではありません。ごく普通に見られるものです。
汚れた黄色い幕をかぶっていますが、これを剥ぐと真っ白な本体が出てきます。テングタケの仲間ですから食べるということは考えないことですね。結構ありますね。傘に汚れた幕がついているのが一つの特徴ですから案外分かりやすいものかもしれません。大型のキノコらしいキノコです。
ハタケチャダイゴケ。小さくて黒っぽい色をしているので身近にあってもなかなか気づきません。成菌はおよそキノコらしい姿もしていませんね。つぼの中にある碁石のようなもの(ペリジオール:この中に胞子が入っているのでしょう)が雨などで飛び散り仲間を増やす仕掛けだそうです。左上のものは幼菌。
この葉も悪臭でどうもいただけませんが、花は遠めに見る限りなかなか美しいものです。この匂いは何に役に立っているのでしょうか。受粉者を呼び寄せるため?それとも葉をかじられないようにしているため?そういえばあまりクサギの食害された葉に気づきませんね。
ノギクを代表する一つです。花期が長き晩秋の頃にも見られるものですが、里山に姿を現し始めました。路傍に大きな塊で花を咲かせます。もう少しするとよく似たヨメナも姿を現します。そういえばキクは短日植物が多いのでいろいろなところに多種多様なキク科植物が咲き競います。キク科植物は進化という競争で成功した一群なんですね。
ミズタビラコの近くにこれもどちらかといえば渓畔が好きなエビラフジの花。咲き出したばかりなようで他の個体はまだつぼみ状態(といってもこの写真を撮って数日が立ちましたからもうかなり咲いていると思います)。同じマメ科植物でもこの時期に見られるクズの花とは生態が違うせいか印象が違います。
深山の沢筋にはワスレナグサの仲間、ミズタビラコの群生が見られます。本当はもう花の時期は終わりということになるのでしょうが、まだまだ十分な花の数があります。比較的天候不順な今年の特別な適応なのでしょうか。植物には結構しなやかな生命力があると思っています。