家の中で歩いていると突然顔が蜘蛛の巣に引っかかることがあった。さすがに最近はなくなっていったが、畑ではそれがふつうにある。ときには小枝を高く捧げながら歩けば蜘蛛を驚かすことはない。夏の後半からはカマキリが家を占拠してしまった。家の中がよほど餌だらけだったのだろうか。
なにしろ「オオカマキリ」の大きな成体が堂々とあちこちにいる。鎌のある前足の胸部分・つけ根が黄色だと「オオカマキリ」。オレンジ色だと「チョウセンカマキリ」だ。両者の違いは一寸見だけでは難しいが、この色の違いを見る方法が確実。
同時に、茶色の小型カマキリの「コカマキリ」もいたよ。コカマキリのわりにはやや大きい部類に入る気がする。まれに緑色したコカマキリもいるという。相手を威嚇するときは翅をこすり合わせて音を出すというが、まだ聞いたことはない。
前足の裏側に白黒のまだら模様があるのが特徴という。つい茶色だとコカマキリかなと判断してしまうが、こういう見分け方があるとは。いかに身近な昆虫をしっかりみていないかが身に染みる。昆虫少年ではなかったオイラの少年時代は漠然と生きているだけだったように思う。好奇心そのものもなかった。今やっと好奇心がジワーッと出てきたが後期高齢者の影が迫っている。