秋というのに近所の方からいただいたアジサイの花が咲いている。挿し木で育てたのでどんな花が咲くかを忘れていた。しかも、シカが若葉を食べてしまったので成長が遅れていた。花を見てそれは「スミダノハナビ」という品種だったのがわかった。しかし、「墨田の花火」と「隅田の花火」とがネット上で混乱している。隅田川の花火であるならば、「隅田の花火」が正解だろう。墨田区の花火と解釈すれば「墨田の花火」でもいい。この混在は区内にも多数あるようだ。
この漢字表記には関心もないが、横浜の民家の庭から発見されたという。1970年代にアジサイ研究家の山本武臣氏が発見して「fire works」と名付けたが、花光園の中村利夫氏が「隅田の花火」と名付けたという話もある。80年代に「サカタのタネ」が市場へ紹介することで全国へ広まったらしい。
それはどうあれ、「隅田の花火」という命名は素晴らしい。装飾花の軸の長さから花火を連想するとはなんと想像力が豊かなのだろう。ほんのり青みかかったところは日本的だ。ほんとうは秋前に剪定しておくと花つきが良いらしいが、やっと咲いた一輪の花を伐ってしまうのは無理というもんだねー。