バタフライガーデンに勝手に生えている「コムラサキ」は樹高1~2mになってしまった。すでに、きれいな青い実も付けてきている。青い実を鑑賞してから春先に移植すべきだが、すでにジャンングル状態になって他の植物を邪魔している。もっと早く移植すべきだったが。実を鑑賞する一番の時期ではあるが急いで移植しなければスタートすらできない。
ガーデンには20本以上の「コムラサキ」が繁茂していて、通行の邪魔もしている。どうしてこんなにも野生化したのかわからないが、野鳥の仕業であるのは間違いない。里山を歩くと、実がまばらな「ムラサキシキブ」とか葉がビロード状の「ヤブムラサキ」によく出会うが、実はコムラサキほど多くはない。その意味で、コムラサキは「小紫」とか「小式部」とかという名前以上に、鑑賞に堪え得る見事なブドウ状の実をつけてくれる。
場所によっては集中して繁茂している所もある。強剪定にも耐えられる生命力もあるので、今年は涙を呑んで移植を断行するわけだ。根元側の小さな枝や上部先端の柔らかい枝も剪定して鶴嘴を主役に掘っていく。あらかじめ移植先に穴を掘っておいて、本体を掘り起こすと同時にその穴に移植する。夕方や雨の前後を見計らってとりあえず、10本ほどの移植を終えた。
やはり土をしっかり保持した木は枯れていない。うまくいけば、実もつけてくれるかもしれない。なにしろ、花言葉は、「気品」「知性」「聡明」というくらいだからね。畑の周りの回廊のようなコムラサキ群団ができることを構想している。木と木との間隔は1.5mにしているので、その回廊はあながち夢ではない。
ノリウツギとコムラサキを移植するとバタフライガーデンもかなりスペースがあき、やっと本来のガーデニングに着手できるというわけだ。わが人生のようにずいぶん、遠回りしてしまっている。目標達成と自分の命の消失とどっちが先になるかのせめぎ合いでもある日々なのだ。