きょうの朝、雨で濡れていた大地から吸水をしにきたのだろうか、「カラスアゲハ」がやってきた。青のメタリックなカラーからしてカラスアゲハらしい。グリーンのメタリックな色だとミヤマカラスアゲハだ。昨日は久しぶりの晴れ間が見えたので急遽、溜まっていた生ごみや雑草を燃やしつつ焚き火を愉しんだところだった。連日の雨模様のせいで木材も湿気があって燃やしていくのが大変だった。そんな匂いを察知したのか、カラスアゲハがドラムカンのカマドの周りをしばらくうろうろしながら吸水行動をしていた。
後ろの翅の赤斑があったのでこれはどうやらメスらしい。体もメスらしいふくよかな体型だ。昨年は5月に来た春型。一昨年は、5・7・9月と3回もやってきた。香川県では環境破壊の進行で個体数が減ってきたので準絶滅危惧種に指定したというほどの貴重種だ。
30年前だろうか、長野の山奥でミヤマカラスアゲハとカラスアゲハとが集団で吸水にやってきたのを見た。それはじつに幻想的だった。青や緑のメタルカラーが雨上がりの林間に輝き、大型のカラスアゲハが10頭以上もいただろうか、その華麗な乱舞がいまだ忘れられない。カラスアゲハのおかげで桃源郷を見させてもらった思いがした。