山里に生きる道草日記

過密な「まち」から過疎の村に不時着し、そのまま住み込んでしまった、たそがれ武兵衛と好女・皇女!?和宮様とのあたふた日記

焚き火で一週間分の食料を確保

2016-04-20 18:33:32 | 食彩・山菜・きのこ
 被災地の情景でいつも思うことだが、避難生活者は与えられる側だけの報道しかない。
 動ける人は災害現場で活動したり、野外で炊爨をしたり、トイレづくりをしたりなどをやれるのではないか、ということだ。
 避難所や車中にじっとするのは、精神的にも体力的にもよくない。
 なんらかの行動をすることで連帯感も湧いてくる。
  わが家もイワシを焼いたり、お湯を沸かしてコーヒーを入れたりを訓練?している。

                                  
 いただいたタケノコは大鍋で茹でて、いただいたサツマイモはダッチオーブンで焼き芋をして夕飯とする。
 食べきれないので毎日同じものを食べることになるが、「金」はないけど餓える心配がない。

         
 半額で買ってきた肉を焼いたことで、3日間は食卓を飾る。
 焚き火をやりながら、合間を見て草取りしたり、ナンテンを移植したりして、けっこう忙しい。
 エコノミー症候群になる暇はない。

 あえて無謀なことを言えば、国民総動員法?で、キャンプ生活をして野外で生きるノウハウを学び、農村生活を数か月体験するのがこれからの日本を救う道だと思うのだがね。
 兵役の代わりでもいいし、中学校の教科外活動でもいい、指導者はシニアのおじさん・おばさんが担う。
 
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八重桜「松月」が咲いた

2016-04-19 20:14:42 | 植物
 5年前だろうか、畑の隣の荒れ地に桜を植えた。
 以前、東京にある「多摩森林科学園」で200種類以上もあると言われる桜を何回か見たことがある。
 その中でいちばん気に入ったのがこの「松月」だった。

         
 八重桜の代表格「関山」や早春にいち早く咲く「河津桜」の華やかさはない。
 しかし、花のふちがピンクで中央が白いのがなんとも上品なのだ。
 ポピュラーな「普賢象」もこれに近い。

                               
 この地の寒風と烈風にめげず、やっと思うような花の開花が始まった。
 一緒に植えた「寒緋桜」はとっくに成長している。
 間違った剪定と烈風によって樹が斜めになってしまい、いっとき枯れるかと思われた時もあった。

                           
 
 一週間前は赤いつぼみだったが、花を咲かすと白っぽさがむしろ目立つところがにくい。
 花を見ているととげとげしていた心が柔らかくなっているのを確かめる。
 そんな心を吸い取ってくれる「松月」に自分の住処で出会えたことがうれしい。
 こうして、「終活」に向かって着々と前進している。
 
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畑からの春の芽吹き

2016-04-18 20:36:35 | 自然観察
 裏の畑から見えるコナラの芽吹きが春を賛歌している。
 隣の杉林は相変わらず無表情を貫いている。
 いつもの山並みが最も色変わりする「今」でもある。

                                  
    
 畑のあちこちで勝手に背を伸ばしていた「タラノキ」も、今年はうまそうな「芽」を伸ばしている。
 おかげで昨日の「山の楽市」には十数パックのタラノメを出品できた。
 今までは商品にならないほど弱弱しいものだった。

                          
 秋は紅葉を見たいと思って小さなカエデを何本か植えてきたがずいぶん大きくなってきた。
 若芽のすがすがしさがじつに見事。

                         
 
 その隣に、「ヒメシャラ」の若葉が伸びていた。
 ふだんは目立たないが、真っ白な花が咲くと上品さが際立つ。
                             
 ぐんぐん空に向かって伸びているのが「ホウノキ」。
 冬には固い芽だったのがついにぽろりと外皮を脱ぎ歓喜の葉を登場させている。

 雑草が元気になってきたわけだ。
 畑も山も歓喜の歌で満ちている。
 冬があるから春がある。
 だから春は希望そのものなのだ。
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「山の楽市」は雨天決行

2016-04-17 20:43:04 | 春野山の村
 「春野山の村」で行われた「山の楽市」は雨天決行となった。
 前県立宿泊施設だったこともあり屋根付きの広い「創作棟」で縮小して開催される。
 今回の特徴は雨天にもかかわらず、スタッフの若者の参画が多かったことで活気あるイベントとなった。
 ひょうたん工作コーナーでは演奏も行われ、若者の自然体の空気が行事をおだやかにした。

                             

 
 同じく、ツリークライミングも会場中央で行われたり、樹の伐採や丸太切りなどのパフォーマンスも行われた。
 また、いつもはおばさんたちが担ううどんづくりや天ぷらなどの厨房も若手の姿が目立つ。

                             
   
 さらには、若手の木工アーティストや絵本作家や無農薬にこだわる「ひだまり農園」の若手主婦らも、山里のイベントを支える。
 都会中心主義の風潮では少数派かもしれないが、のびのび生きている姿がそのまま過疎を元気にしている。
 この力がより地域を揺るがす戦略が必要だ。

                              
 
 一方、高齢者を中心に塩づくりを活動している「沖ちゃんクラブ」は、毎年参加してくれている。
 市内の中心部から山間部へはるばる来てくれる意欲と実直さに頭が下がる。

 主催した「NPO法人はるの楽校」事務局の若手の活躍が、雨も過疎もしのぐ希望をなんとか開いた気がする。
 地元のサポートもしっかり行われているのも心強い。
 これらの力が周辺の集落にどう波及させていくかが課題となる。
 熊本の災害に心傷むが、このイベントを支える地域力が困難を越えるパワーとなることを疑わない。
 
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防霜ファンの取り換えもやるんだ

2016-04-16 20:58:28 | 屋外作業
 道草山の木立がお茶畑やわが家を日陰にしていたのを茶農家のしんちゃんがその伐採をやっていただいた。
 しかも今度は防霜ファンの支柱を木製から金属製に変えるという。
 農家は機械用具からこうした電気土木工事もやってのける。

                                           
    
 いちばん苦労したのは支柱を立てるところだったようだ。
 先月から取り組みながら今月上旬にはやり遂げた。
 しかもすべて一人でやっていた。

                           
 ファンはよじ登って取り付けた。
 通電も確認する。
 遅霜もこれでクリアできたようだ。
 百姓のオールマイティな仕事にいつも感心と感動で心を揺さぶらされる。

 科学技術がもてはやされる昨今、農業分野の地球的意義とそのテクノロジー発展も見逃せない。
 明日の「はるの山の楽市」の出店準備をする。
 和宮様は隣の師匠からタケノコをいただいたので昨日に続き焚き火をやり、タケノコを茹でる。
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きのこの菌打ちやっと終了

2016-04-15 21:52:57 | 屋外作業
 ちょぼちょぼやっていたきのこの菌打ちをやっと終了。
 隣人にほだ木をあげたものの、菌の数が意外に多かったので、急遽ほだ木の追加作業で道草山でのこぎりで伐ってくる。
 チェンソーを修理に出していたので汗をかきながらのこぎりに期待をこめる。

    
                            
    
 「シイタケ」の菌は、加川菌・森菌・裾野菌の3種類。
 買うのが遅かったのと、あわてて買ったため菌の状態が悪かった。
 時期を逃しちゃったらだめですね。

                            
 「えのきダケ」を初めて挑戦する。
 「なめこ」は、立派な桜の木に打ち込む。
 ほだ木の多くはしんちゃんが道草山から供給してくれた。
 ありがたい。

      
 結局、70本ほどのほだ木となった。
 自前のほだ木は今年で最後だったのでつい多くなってしまった。
 まだ、道草山にはほだ木にぴったりのコナラがまだ転がっている。

 きょうも焚き火でコナラの残骸を燃やしていく。
 
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ナス・ピーマンを植え付ける

2016-04-14 21:12:06 | 農作業・野菜
 雨がなんとか止み始めたので、ナス・ピーマンを植え付けることにする。
 ナスは「千両2号」などの3品種。
 ピーマンはカラーピーマンなどこれも3種類。
 合計12株を植え付ける。

                            
 先日、援農隊に片づけてもらった竹マルチのいく本かの枝をナタではらい、ナス・ピーマンの防風・防寒の支柱を作る。
 この支柱もいずれ焚き火のまきになり、灰となって畑へ撒かれていく。
 太さはまちまちだが40本以上の支柱を作る。

     
 肥料も株間に入れ込み、肥料袋のマルチを作っていく。
 隣の師匠によればこれをやると寄り付く害虫も少なくなるという。
 
 ついでに、ネギの土寄せをやったり、道草山の伐採現場の片づけも行う。
 久しぶりに汗でびっしょりになったので、さっそくすべてを着替える。

 春の時間はめまぐるしくときめく。
 カエルも野鳥も春を謳う。
 夜間はシカらしき声が飛び交う。
 和宮様は、桜の塩漬けに余念がない。
 
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「世界一貧しい大統領」は世界一豊かな政治家だった

2016-04-13 20:32:35 | 意見・所感
 きょう、娘からDVDが届いた。
 先日見逃した「世界一貧しい大統領」、ウルグアイのホセ・ムヒカ前大統領を特集した番組のDVDだ。
 ムヒカは、ノウネクタイを貫いてきたが、その理由は「ネクタイは政治家が嘘を吐き出さないためにするもの」と指摘するところはじつに的を得ている。
 それは同時に、欧米的発想にこびた服装に対するアンチテーゼでもある。
 例えばそれはノーベル賞をもらうときや首脳会談のとき、日本人は和服で行けばいいのに、かねがね思っていたからだ。                               

                                
 このところ「パナマ文書」が暴露されているが、政治家や企業家の私的利益隠匿はすさまじいものがある。
 その意味で、ムヒカ前大統領をとりあげたのはフジTVとしては珍しく当為を得たピックイベントだ。
 彼が注目された感動スピーチは、「われわれは発展するためにこの地球上にやってきたのではありません。
 幸せになるためにやってきたのです」と。
 
 「人はわずかなものしか持っていなくても幸せになれる」と経済成長・景気が幸せとする時代の風潮を揶揄する。
            
 
 日本の悩み第1位は「時間がない」だが、それに対して彼は、「何に時間を使うか」と問う。
 つまり、「生きることは死に向かっている」時間の連続でもあり、時間は有限である。
 だから幸せであるとは、生きていることに感謝することだという。
 その裏付けには大義が必要でそれに情熱・希望を持ち続けることだというところが彼らしい。

                              
 彼の言葉は仏教の教えに通じるものがある。
 欧米化した日本人は過去の自立した日本から学ぶべきことを提起してもいる。
 こうした政治家が日本でなかなか生まれない土壌は同時にわれわれの生き方の反映でもある。
 同質になることがお互いに安心感を担保する現代の保守性は、社会を自分を地域を国民を脆弱にする。
 ムヒカをほとんど取り上げてこなかったメディアの感性も然り。

 ムヒカにはとうてい及ばないが、オイラも同じようなことを考えてきた。
 そうしていま、自分ができるささやかな行動をそこそこ続けていることだけは娘に伝わっているだろうか。
 DVDを送ってくれたことがその証左だよね。
 
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援農集団「チームMAKI」旗揚げか!?

2016-04-12 19:25:48 | 野外活動
 市外の町を中心とする初顔の援農メンバーがやってきた。
 さっそく、冬からやりっぱなしだった竹マルチをはずしてもらった。
 あっという間に片付いていく。
 雑草も元気だったが、野菜たちもなんとか生きていた。

                       
   
 そして昼には焚き火でうどんを茹でておらが宴となる。
 畑で採れたホウレンソウ・ワラビ・ミツバ・コゴミ・シイタケ・タラノメなどが並ぶ。
 いちどう食べ過ぎてしばらく動けない。

                         
 
 道草山の雑木を燃やしながらその炭でいただいた長ネギを食べる。
 ホクホク甘ーい。
 土と出会い、野菜たちと出会い、ナチュラルな火と出会い、それらから形成された料理に出会い、どうやらチームMAKIの援農集団が旗揚げしそうな気配。

 先輩援農集団「チームあゆみ」に対抗かと思ったら、共存らしい。
 そのへんは山口組とはずいぶん違う。
 農的生活の意味は、東京中心主義というバーチャルな現代を根底から問い直す。
 これからの展開が楽しみだ。
 
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桃源郷の珍しい石祠

2016-04-11 21:47:09 | 石仏・石造物
 桃源郷は暗いトンネルを抜けると突然現れるそうだ。
 トンネルを抜けるとそこは現代の桃源郷だった。
 トンネルといっても起伏ある暗い針葉樹の狭い道を越えると、熊(クンマ)の山里だった。

 そこには、集落の名前がいっぱい刻まれた道標があった。
 それだけ集落が山に点在しているということに違いない。

                             
 大きな屋敷のある熊平さんの隣にかわいい「馬頭観音」があった。
 頭の先にウサギの耳のようなものがあったので、これは馬の耳だねということになった。    

    
 しばらく歩くと、山の上にいくつかの墓標が並んでいた。
 その中に、立派な家形の「石祠(セキシ)・石堂」を二つ発見。
 二つとも屋根のてっぺんに宝珠をいただく「宝形(ホウギョウ)造り」となっており、反った「唐破風(カラハフ)」がある豪華なものだった。

                            
 「破風」の中央はふつう、火防の「懸魚(ケギョ)」の飾りがあるが、その形からはケギョである確信はない。
 今まではシンプルな家形の石祠しか見たことがなかったが、これだけ入れ込んだ装飾の石祠は見たことがない。

 中央の観音開きの中には仏像とか神像とかが安置されているらしいが確認せず。
 この石像は熊地区の貴重な文化財なのだが、近くを通る人はあまり注目していない。
 それが長く保存されてきた秘訣だったのかもしれない。

               
 近くの建物の屋根にまたまた珍しい飾りを発見。
 お寺だったのか、分校だったのか、わからない。
 地元の人に聞くと、むかしは教員住宅だったという。
 屋根の飾りの意味が知りたいが、検索が難しそう。
 桃源郷「熊の山里」にはまだまだ宝が眠っている。

            



 
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