田舎生活実践屋

釣りと農耕の自給自足生活を実践中。

日下公人の「新しい日本人」が創る2015年以後を読んだ(2015/2/28)

2015-03-01 00:08:38 | Weblog
先日、農園でたき火に当たりながら読んだ、日下公人氏の「新しい日本人がつくる2015年以降」(祥伝社)なかなか読みごたえがあった。日下公人氏は、私が、学生のころから、40歳そこそこだつたが、銀行界の知恵袋と謳われた方で、私が過ごした同志会という学生寮の先輩でもある。大変幅広い観点から、これからの日本を論じており、結局3回読み直したが、掴みきれなかった。アマゾンで買って手に取って読んでみるのが一番良いが、印象に残った箇所は次のような箇所。(著作権上、引用はやや問題だか、読むのは北九州の釣りバカ親父が大半で、大目にみてもらえるかも)

安倍総理は2013年一月の所信表明演説で「外交は単に二国間の関係だけを見つめるのではなく、地球儀を眺めるように・・・自由、民主主義、基本的人権、法の支配といった、基本的価値に立脚し、戦略的な外交を展開していくのが基本」と述べた。・・・・この外交が成功して、ほとんどの国から支持を受けている。「ほとんど世界中」と述べたのは、アメリカのオバマ大統領、中国の習近平主席、韓国の朴クネ大統領には嫌われているからだが、アメリカには共和党を中心に安倍政権の外交安保政策を支持、応援する勢力もある。・・客観的に見て、安倍政権は各国で高く評価されているという事実があるにもかかわらず、朝日新聞とNHKはそれを伝えたくなくて、悪口ばかり言っている。自分たちが無茶な事をして叩いたものだから、早く潰さないと、仕返しをされると思っているのだろう。(P20)

ご存知のように、安倍総理は成蹊大学卒業である。他方、新聞記者は早稲田と東大が多数派を占めていて、その人たちは自分の方が偏差値は上だと思っているらしい。安倍総理は成蹊高校3年の頃、腹痛が持病(潰瘍性大腸病)になって、ムリな勉強はしないで、このまま成蹊大学に行こうとなったらしい。だから心の中に劣等感はない。(P80)

私が日本の交通でいちばんの特徴だと思っているのは「16歳以下の子供に移動の自由がある」ということだ。これは重要な点だが、だれも指摘しない。アメリカに住んでいると、16歳以下は運転免許がないから、必ずお母さんが迎えに来る。学校に行くときはスクールバスだし、友達の家に遊びに寄ったら、帰るときはお母さんが迎えに来る。公共交通機関のひとりで乗ることがないから、知らない子供と仲良くなる機会がない。・・・・アメリカで講演した時は、名古屋の大須観音駅の近くにある電気街へ、東京から中学生が新幹線に乗って、少しでも安くコンピューターの部品を買いに行くと話したら、聴衆はのけぞって驚いていた。だれもが利用できる交通機関があるから公共性が発達する。つまり、移動と経済の自由を持つから、子供のときから電車に乗っている。そこで公衆道徳が身に着く。
(P162)

ひとつ私なりの予測を記しておこう。経済のグローバル化が始まってしばらくすると、日本では都市銀行の再編が起こって「アメリカに負けた」と言われた。そうして今はメガバンクの時代になっているのだが、私にはこの状態がいつまでも続くとは思えない。また金融革命が訪れる。そして再び、信用組合とか、昔ながらの頼母子講(相互扶助的団体による金融組合の一種で、組合員は掛け金を払い込み、所定の金額の融通を受ける)が注目される。小規模な、本当の人間信用の時代になる。世界の手本になれる国は、道徳の高い日本をおいてない。(P190)


2015年からの政治、経済の変化は、日下公人氏のこうした、聞いてみてなるほど、そうかもといった指摘を念頭に見ていると、先が少しは読めるかもしれない。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする