あまりの暑さに、今日は休養日で、我が家の気持ちのいいクーラーでノンビリ。
私が小学生の頃、両親が兄妹4人で読むといいと、大枚をはたいて買ってくれた(一冊380円 全50巻)講談社の少年少女世界文学全集、両親が10年前亡くなった後、この全集を私が引き取っていたのを引っ張り出して読んでみました。
イギリス編、ロビンフッドの冒険、訳者は中野好夫とある。
発行は昭和36年、私が12歳、57年前に買ってくれたもの。
この文学全集、当時の子供達が、図書館で読んだり、私のように親が買ってくれたりで、広く読んでいたもの。
映画、オールウェイズ3丁目の夕日でも、腹を空かした小学生(大半の小学生はこのころ腹を空かせていた)が、学校の昼休みに読んでいる場面も。
ロビンフッドは、イギリス十字軍の頃の物語で、広く民間伝承の寄せ集めらしい。
主人公のロビンフッドが、シャーウッドの森で悪代官を時々懲らしめながら、自由な森の生活を楽しみながら次々集まる、英雄豪傑を仲間に、冒険を繰り広げる物語。
話の終わり近く、十字軍の遠征から帰ってきた、国王のリチャード獅子王が単身、シャーウッドの森にロビンフッドを訪ねるさわり、特に面白かった。
悪代官の代わりに、ロビンフッドの腹心の豪傑を任命したりした後、ロビンフッドの仲間の不良僧侶のタック坊主に、広い寺の地所でも要らないかとリチャード王が提案したとき、タック坊主の答えが素晴らしい。
「いえ、いえ、わたしはただ、だれにもとやかく言われずに平和な生涯が送りたいのでございます。一わんの食事、一ぱいのぶどう酒、それいじょうのなにものももとめませぬ。健康で、その日その日をまんぞくして送れますれば・・・」
王はためいきをつかれた。
「大きなのぞみじゃの、平和と健康とまんぞく。わたしにもその三つは自由にできぬ。神にねがいもとめるすじあいのものじゃ。わたしのためにもいのってほしい」
その少し前、たまたま宿を提供してくれたタック坊主の案内で、シャーウッドの森をロビンフッドに会いに足を踏み入れた時の、リチャード王の感想も、納得。
「なんというさわやかさだ、この森の空気は。イングランドじゅうをさがしても、こんなうつくしいところはまたとあるまい。国王の宮廷もこれにくらべれば。みじめなもの。男一ぴき、こんなところで思いのままにくらせたら、しあわせだろうがなあ。」
タック坊主、田舎生活のお手本。
私が小学生の頃、両親が兄妹4人で読むといいと、大枚をはたいて買ってくれた(一冊380円 全50巻)講談社の少年少女世界文学全集、両親が10年前亡くなった後、この全集を私が引き取っていたのを引っ張り出して読んでみました。
イギリス編、ロビンフッドの冒険、訳者は中野好夫とある。
発行は昭和36年、私が12歳、57年前に買ってくれたもの。
この文学全集、当時の子供達が、図書館で読んだり、私のように親が買ってくれたりで、広く読んでいたもの。
映画、オールウェイズ3丁目の夕日でも、腹を空かした小学生(大半の小学生はこのころ腹を空かせていた)が、学校の昼休みに読んでいる場面も。
ロビンフッドは、イギリス十字軍の頃の物語で、広く民間伝承の寄せ集めらしい。
主人公のロビンフッドが、シャーウッドの森で悪代官を時々懲らしめながら、自由な森の生活を楽しみながら次々集まる、英雄豪傑を仲間に、冒険を繰り広げる物語。
話の終わり近く、十字軍の遠征から帰ってきた、国王のリチャード獅子王が単身、シャーウッドの森にロビンフッドを訪ねるさわり、特に面白かった。
悪代官の代わりに、ロビンフッドの腹心の豪傑を任命したりした後、ロビンフッドの仲間の不良僧侶のタック坊主に、広い寺の地所でも要らないかとリチャード王が提案したとき、タック坊主の答えが素晴らしい。
「いえ、いえ、わたしはただ、だれにもとやかく言われずに平和な生涯が送りたいのでございます。一わんの食事、一ぱいのぶどう酒、それいじょうのなにものももとめませぬ。健康で、その日その日をまんぞくして送れますれば・・・」
王はためいきをつかれた。
「大きなのぞみじゃの、平和と健康とまんぞく。わたしにもその三つは自由にできぬ。神にねがいもとめるすじあいのものじゃ。わたしのためにもいのってほしい」
その少し前、たまたま宿を提供してくれたタック坊主の案内で、シャーウッドの森をロビンフッドに会いに足を踏み入れた時の、リチャード王の感想も、納得。
「なんというさわやかさだ、この森の空気は。イングランドじゅうをさがしても、こんなうつくしいところはまたとあるまい。国王の宮廷もこれにくらべれば。みじめなもの。男一ぴき、こんなところで思いのままにくらせたら、しあわせだろうがなあ。」
タック坊主、田舎生活のお手本。