石碑調査(栃木県限定)と拓本等について(瀧澤龍雄)

石碑の調査(栃木県内限定)を拓本を採りながら行っています。所在地などの問い合わせは不可です。投稿は、実名でお願いします。

8月19日の石仏巡り記

2006年08月20日 | Weblog
昨日19日は、栃木県藤岡町へ行って来ました。藤岡町と言っても、その西部地区でいわゆる三鴨地区です。目的は、この地区の未調査のままで放り投げていた宝篋印陀羅尼経塔の銘文調査と、願成寺跡にある「橋供養塔」の拓本取りにありました。
それにしても昨日は、今年最高の暑さでした。流れ出る汗も塩水となり、肌はジョリジョリ。そんな汗をふき取るタオルも、少し干しておくだけでカラカラに乾いてしまう有様に、「こりゃ~、今日は熱中症で倒れて俺も終わりか」と、冗談半分、半ば本気で考えました。それなのに、それなのに、そんな炎天下で、宝篋印塔に刻まれた銘文を手書きで書き写しているのだから、ホントッ馬鹿な私です。それでもこの頃は、大きな麦わら帽子を被って作業するようにしています。が、腕だけはどうしようもなく、屋外労働者のそれと同じく赤銅色に輝いています。
次は、その炎暑の中での拓本取りに挑戦。その「橋供養塔」は、3年ほど前に佐野市の碑塔調査のときに見ていたのだが、その時は藤岡町という事もあって所在を記録したに過ぎなかったが、内容は非常に面白い物。その拓本を今日は採りに来たのである。タワシで掃除しただけで、流れ出る汗は滝のよう。その時点で、今日はその為にここへ来たとはいえ、手拓は止めたくなる。桜の大木の木陰へ逃げ込んで暫し休息&思案する。「今日の目的の一つが、この橋供養塔の調査のため。それを逃げては、今度はいつになるか判らぬ」と自分に言い聞かせて、作業を開始する。日の当たる面は、水張りするやたちまち乾いてしまう。加えて、南風がある。いつものような方法では、採拓どころではないので画仙紙にしわが出るのを恐れていては出来ぬと、それこそ碑面に画仙紙を当てるや水をぶちまけるような感覚で拓紙を貼り付け、直ぐに墨入れ。何とも荒っぽい作業だが、以外にもこの方法で手拓の出来は上々。文字の全てがはっきり読めるではないか。
反対側は、画仙紙を碑面よりも表に出すと、南風にあおられて途中でめくれてしまうのは目に見えている。そこで、碑面サイズより少し小さくした画仙紙を作り、これも手荒く張り付け、墨入れは電光石火のごとく済ませて無事に完了。
この時点で、今日はまだ10基にも届かぬ碑塔調査数ながら、11時半を過ぎている。全身汗だらけの身を少し乾かそうと木陰で風通りの良いところへ移動して大休止。そして面倒だからと、ここで少し早いが昼食とする。一般の人には信じられぬ事ながら、私の夏場の昼食は、熱々のラーメンである。「暑さは、熱さを以て征す」という訳ではないが、それでなくても汗ダクダクなのに、その体にそれ以上の熱いラーメンを流し入れる事によって、何となく元気になるから不思議なものである。そしてこれが、結構旨い!勇気のある方は、ぜひ一度ご体験を。 <その後、この場所で30分ほど昼寝する>

さて、午後はどうしようと考える。今日の目的はだいたい終了したので、このまま帰宅しても良いのだが、それには時間がもったいない。そこで、この周辺のまだ見ていない庚申塔や未記録の碑塔調査を気分のなすままにしようと考える。今いる、都賀地区に隣の大田和地区に甲地区。それと、先月に来てろくに調査できなかった大前町の大前神社前にある碑塔群調査として出発。そしてその後、3時半まで炎天下に石仏調査を為して帰路につく。
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