石碑調査(栃木県限定)と拓本等について(瀧澤龍雄)

石碑の調査(栃木県内限定)を拓本を採りながら行っています。所在地などの問い合わせは不可です。投稿は、実名でお願いします。

8月7日も先週の続きで日光の石仏巡りに行きました。

2010年08月09日 | Weblog

 先週、途中で雨に降られた日光市へその継続調査として向かいましたが、1週間が経っただけでこれほどまでにも季節は動くのかと驚くほどの秋の気配を感じました。高い青空に日光の山々をまじかに見ながら、乾いた風を一杯に開けた車窓から受けながら向かった日光杉並木街道は、朝霧が日光に輝いて幻想的な風景を見せていました。さて、先週に苔はがしやら水洗いした碑塔類は、その一週間の間に雷雨などでそれ以上に洗われて見違えるような綺麗さで、私を待っていてくれました。早速、気分良く調査開始です。先週に読めなかった石文は、面倒でも小さくちぎった画仙紙で手拓を繰り返しながら読み切り、残りも順調に進んで10時頃には全て終了しました。やぶ蚊が身体につきまとう以外は快適な環境で、調査が済んでも何となく立ち去りがたい思いで路肩に腰を下ろして一休み。そしてその中の1基を、時間をここで過ごしたいがためにだけで手拓することにする。それが、ここへ掲載した「馬頭尊」二列併記塔である。と、そんなところへ地元の方が犬の散歩がてらやってきて話し掛けてくる。こちらは、画仙紙を張り終えて、墨入れまでのしばしの休憩タイム。地元の話題やら雑談で時間を過ごしていると、その拓本を取っている石、そこまで気に入ったなら家に持っていけば!。車に積むなら手伝うよ。と言う。これには恐れ入った。この手の、石仏が好きなら持っていけば!、という話は数年に一度くらいは言われる話だが、何とも恐れ入った申し出である。もちろん、即座に、「これは、ここにあってこその石仏」といって断ったが、その気のある人はまともに受けて本当に持っていきかねない話である。
 墨入れも順調に進み、次は先ほど分かれた地元の方に教わった近くの巡礼塔を見に行く。そしてその後は流れに沿って、周辺の石仏探しとなったがいつのまにか野口地区から和泉地区へ入っていた。青々と育った稲を涼風が波立たせるそばで、家畜塔を調査しながら、途中で梅林のなかで昼食を取りながらの石仏巡りは申し分のない心地よさ。
 そんな、真夏とは思えないような快適な石仏巡りを夕方4時過ぎまで行ってルンルン気分で帰宅しました。
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