2012年(平成23年)、明けましておめでとうございます。昨年は、希にみる大災害が起こった一年でした。それは、当栃木県内の石造物に関しても言えることで、特に3・11の東日本大地震によって、その前の週に調査した宝篋印塔が倒壊していたり、後日調査しようとした大きな石碑もものの見事に裏返しに倒れていたり、墓地内の墓碑等はそれは凄いことになっていました。その修復作業もままならぬままに、新年を迎えてしまいました。
私的には持病の腰痛を悪化させてしまい、特に真夏の7~8月は座骨神経痛にまで発展して石仏巡りどころではなく、その間一基も調査できない有様でした。それもこれも、無理な姿勢での手拓を重ねすぎたためと、自分では思っています。そんな次第で、昨年一年間の石造物調査は惨憺たるもので、再調査を含めて調査出来たのは一年間で678基のみ。そこから再調査分を差し引くと実質589基という有様でした。例年なら1500基前後は見ているのですから、昨年はその三分の一という事になりました。それでも、その調査内容は、後半になるほど石碑が殆どを占めましたので、一日に調査できたのは2~3基ということも普通でしたので、その中ではよくぞ痛い腰をかばいながら調査したものだと感心した次第です。
さて今年の抱負は、まず第一に今取り組んでいる宇都宮市内の石造物を何とか纏めることです。特に、石碑と宝篋印陀羅尼経塔はいつものように冊子として纏めておきたいと思っています。腰痛は特に寒さに弱いので、今年の冬は石造物調査に行きたい気持ちを抑え、昨年一年間の整理をしようと思っています。流石に私も、この頃は自分の年齢を考えるようになり、もう少し自分の身体を労りたい気持ちになっています。それでも、あと動けるのは?年しか残っていないと思うと、まだまだ調査したい碑塔が沢山あって困っています。まあ、健康が第一と今年は考えて、少し自重しながらの石仏巡り元年となるでしょう。
どうぞ、皆様の益々のこの一年のご活躍を願っています。
※上記に掲載しました画像は、佐野市在住の高橋氏から頂戴した、龍の土鈴です。ここに厚く御礼申し上げます。