この私家本は、2012年2月28日の当ブログでも紹介したのですが、今回はその最終版として今までカラー版だったものをモノクロ版に換えて私家出版しました。但し、何しろ最終の印刷から製本まで全てを自分で仕上げましたので途中で飽き、現時点で10冊余で、特別にお世話になった故中山正義氏のご家族や心の通じ合える友達やら特に庚申塔でお世話になった方に順次お送りしようかと思っています。そして最初に、取り敢えずはその当時の庚申塔調査の折にお世話になった日光市図書館へ納めようと、昨日は日光市の石碑手拓も兼ねて日光市の小来川(おころがわ)地区周辺早朝に出かけました。一か所では霧雨の中でも拓本採りで、いや~あ、画仙紙が全く乾かずに墨入れ迄が大変でした(笑)。
実に、日光中心地へ行くのは6年振り。その日光市の街並みの変貌ぶりに驚きました。また、いつのまにやらそれまでの陰気な雰囲気の図書館さえ、今度は日光のメイン道路沿いにある日光地区市役所内に移動していたのを知らずに思わぬ図書館探しという間抜けな事をしてしまいました。この私家本はB5判サイズで、総ページ数は約110頁余。旧日光市内に所在する江戸前期までの庚申塔を精査したもので、その画像はもちろんのこと交名を除いては全銘文を詳細に記録してあります。勿論、今までに発行されている旧日光市の庚申塔としては、これ以上の庚申塔調査記録は他の人にはできないほど「最も良く精査してあるもの」と、自負するほど年月ををかけて記録してあります。また、いわゆる「日光型庚申塔」についても、私なりの新しい視点に立っての論考やら庚申信仰における「マルメ」信仰についても、実例を紹介しながら詳述しています。そうそう、その全所在地も形態別に詳しい所在地図をも掲載しています。前述のように、現時点で公共図書館に収めてあるのは、前述した日光図書館だけですが、興味のあります方は機会がありましたら日光図書館でご覧ください。