一日の王

「背には嚢、手には杖。一日の王が出発する」尾崎喜八

映画『異端の鳥』 ……圧倒的な映像美で人間の本質をえぐり出す傑作……

2020年10月14日 | 映画
私は、中学生の頃までは野球少年で、勉強はせずに野球ばかりしていた。 高校入試で、間違って進学校に合格してしまい、 入学後は同級生との教養の差に愕然とし、 皆のレベルに追いつくのに必死だった。 勉強の方はさっぱりだったが、 読書の方は一日一作読破を日課とし、名作と言われるものを次々と読破していった。 そんな高校一年生のときに出合った本に、 大江健三郎の『芽むしり仔撃ち』(講談社、1958年刊。の . . . 本文を読む