一日の王

「背には嚢、手には杖。一日の王が出発する」尾崎喜八

緩木山~越敷岳 ……アケボノツツジを見ながら稜線をゆっくり歩いた……

2010年04月18日 | 山岳会時代の山行
からつ労山の4月の月例山行は、大分県の「緩木山~越敷岳」。
祖母山系の西に位置する緩木山(1046m)と越敷岳(1061m)、
その稜線では、アケボノツツジを見ることができる。
アケボノツツジは、九州では主に祖母山系や大崩山系など標高の高い山地に自生している。
健脚でないと見ることができないようなイメージがあるが、ここ緩木山~越敷岳の稜線上では、比較的簡単にアケボノツツジに逢うことができる。
歩きに自信がない人も、憧れの花を見ることができるのだ。
今回は、Aコース・Bコースの区別をなくし、全員で、ゆっくり歩きでアケボノツツジを堪能しようということになった。
参加したのは23名。(他1名マイカーにて参加)。
早朝5時に出たマイクロバスは、9時22分に登山口に着いた。
道路脇には車がズラリ。
人気の程がうかがえる。
すぐに準備をし、ストレッチ。
輪になって、注意事項などを確認し、9時40分に出発した。


新緑の季節は、山はいろいろな色に彩られる。
見ているだけで楽しい。


上を見ると、蒼空と若葉。
見ているこちらも力が漲ってくる。


ヤマザクラも美しい~


こんなにゆっくり歩いたのは久しぶりだ。
有酸素運動が有効に作用しているのか、まったく疲れない。
単独行が多いので、いつもはけっこう速歩で歩く私だが、ゆっくり歩きをちょっと見直した。


緩木山山頂が近づくと、祖母山が見えた。


11:22
緩木山山頂に到着。


少し遅れてIさん到着。
わがからつ労山のIさんは、86歳。
この登山口まで自分の車を運転して来て、ここまで歩いて登ってこられたのだ。
本当に驚きだ。
私もできればIさんのようにいつまでも山に登りたいと思っている。
私の憧れの人である。


この緩木山山頂で昼食。
祖母山を見ながらの贅沢ランチ。
12:05
緩木山山頂を出発。
ほどなく、本日最初のアケボノツツジを発見。


寒い日が続いていたのであまり期待していなかったが、けっこう咲いている。
嬉しい~


白い花が咲いている。
アケボノツツジと同居するように同じ場所に咲いている。
何の花だろう?
遠くなのでよく判らない。
ムシカリだろうか?


稜線からも祖母山が見えた。
素晴らしい山岳美。
しばし見入る。


縦走路はなかなか素敵だ。
緑のトンネルや、


見晴らしの良い場所もある。
遥か彼方に見えるのは、阿蘇山。


この稜線では、アケボノツツジはけっこう離れた位置に咲いている。
〈近くで見たいな~〉
と思っていたら……逢えました~


思いっきりド・アップにしてみた。(笑)


しばらく歩いていたら、木の二俣になった部分に、なんとスミレが咲いていた。


越敷岳が近づくと、再びアケボノツツジが多くなってきた。


14:27
越敷岳山頂に到着。
Hさんに記念写真を撮ってもらったら、Hさんがニヤニヤ笑っている。
〈何笑ってるんだろう?〉
と思っていたら、この写真を見て解った。
ひまわり2さんが一緒に写っているのだ。
ひまわり2さんは、本当にイタズラ好きでオチャメな人だ。


越敷岳山頂からは、展望が抜群。
遠く緩木山が見える。(ぽっこり出た山)


祖母山もご覧の通り。


14:41
越敷岳山頂を出発。
登りとは違うルートで分岐まで戻っていたら、今日一番のアケボノツツジが……


たっぷりと堪能させて頂きました。


下山途中、とてつもなく大きな木に出逢った。
なんだか、屋久島で見た縄文杉を思い出してしまった。(そこまで大きくないけど……)


この山の主のような気がした。


15:45
登山口に帰着。
楽しい楽しいアケボノツツジ縦走が終わった。
ゆっくり歩きで、まったく疲れなかった。
快適な山行であった。

帰路、温泉でゆったりとした時間を過ごし、高速の山田SAで夕食。
私は家に帰ってから食べるので、一人外で待っていた。
皆を待ちながら、
涼しい夜風に吹かれ、
アケボノツツジを思い出していた……
幸福感で胸がいっぱいになった。
時間があったので、友人にアケボノツツジの写メを送った。
幸せのおすそ分けである。
すぐに返信を知らせるメロディが夜の帳に流れ出した……

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