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先日、清原果耶の出演作『デイアンドナイト』のレビューを書いたが、
『デイアンドナイト』は1月26日(土)公開であったのだが、
同じ清原果耶の出演作がもう1作、その前日の1月25日(金)に公開されていた。
それが本日紹介する映画『愛唄 -約束のナクヒト-』なのである。
どんな作品なのだろうと思って調べてみると、
『キセキ ーあの日のソビトー』(2017年)に続く、
「GReeeeN」の楽曲映画化プロジェクト第2弾で、
名曲「愛唄」をモチーフにした青春ラブストーリー。
「GReeeeN」自ら脚本に参加し、
彼らの実話エピソードをもとにしたオリジナルストーリーとのこと。
メガホンを取るのは『海月姫』『ガールズ・ステップ』などの川村泰祐。
主演は、『キセキ -あの日のソビト-』でメンバーの一人を演じた横浜流星。
〈う~ん〉
と思った。
『デイアンドナイト』の方は、内容を調べ、予告編を見ただけで、傑作のニオイがした。
だが、本作『愛唄 -約束のナクヒト-』には、そのニオイが無かった。
「GReeeeN」の楽曲をモチーフにした、難病モノということで、
〈またか……〉
という気持ちの方が勝ってしまった。
で、清原果耶出演作にもかかわらず、見に行くのを躊躇っていた。
しかし、1日の上映回数が徐々に減ってきて、
ついに1日1回の上映館も出てきた。
〈このままでは見逃してしまうことになる……〉
と思った私は、
慌てて映画館へ向かったのだった。(笑)
平凡な毎日、
他人を夢中になるほど好きになったこともなく、ただ過ぎていく日々の中、
漠然と大人になってしまった野宮透((横浜流星)だったが、
会社の健康診断にひっかかり、
精密検査の結果、「余命三ヶ月」を告げられる。
自分の人生のタイムリミットを突然告げられ、失意のどん底に沈んだ透は、
自殺を考え、ビルの屋上に上る。
そこで、透は、電子広告板に映し出された“詩”を目にし、
また、元バンドマンの旧友・坂本龍也(飯島寛騎)と偶然再会したことで、
自殺を思いとどまる。
龍也に、「余命三ヶ月」を告げられたことを話すと、
透のスマホのカウントダウンアプリを起動させ、
「残り時間は短いかもしれないけれど、今はまだ生きている」
と、彼らしい励まし方をする。
夜の帰り道、透は、カバーのかけられた詩集を拾う。
ベンチに腰掛け、なんとなく読み始めたその詩集に、
あの電子公告板で見た“詩”があった。
その“詩”を書いた詩人の名は、伊藤凪。
涙を流しながら詩を読み続ける透。
そこへ、詩集の持ち主・相川比呂乃(成海璃子)が戻ってくる。
比呂乃は、元子役で、その後挫折し、今は役者をしていなかった。
比呂乃も、伊藤凪の“詩”に励まされたと言い、
“詩”が取り持つ縁で、二人は仲良くなる。
〈初めての恋かもしれない……〉
と、透は比呂乃への想いを抱くが、
比呂乃は演技の道へ進むべき人だと思い直し、身を引くのだった。
ある日、
透は一人の少女と出逢う。
その少女こそ、死んだはずの詩人・伊藤凪(清原果耶)であった。
しかし、詩を綴ることをやめたその少女には、
誰も知らないある秘密があった……
正直、ストーリー的には、あまり見るべきものはなかった。
これまで何度も繰り返されてきた難病モノのドラマがいくつも思い浮かんだし、
新鮮味もあまりなかった。
だが、スクリーンに、伊藤凪を演ずる清原果耶が登場すると状況は一変する。
〈いつもの難病モノの映画だな~〉
と油断していると、
清原果耶が登場しただけで、
絵空事と思えた物語が、急にリアルな物語として感じられるようになるのだ。
それほどの演技だった。
清原果耶以外の出演者との演技のレベルが違う。
別次元と言ってもいいだろう。
2002年1月30日生まれなので、17歳になったばかり。(2019年2月現在)
撮影時は、15歳か16歳であったろう。
その年齢で、この演技。
NHKのTVドラマ『透明なゆりかご』や、
映画『デイアンドナイト』でも感じたことだが、
本作『愛唄 -約束のナクヒト-』でも、
女優としての好い意味での末恐ろしさを感じさせられた。
やはり清原果耶は凄い女優だった。
作品に関係なく、清原果耶は全力を尽くし、
傑作や秀作でなくても、“見るべき作品”へと押し上げる。
それほど実力のある女優ということだ。
もしかすると、演技力ということでは、広瀬すず以上かもしれない。
まだ17歳なので、
これからキラキラ青春映画などへの出演オファーがたくさん来ると思うが、
できれば作品を選び、女優として消耗することがないように願いたい。
映画『愛唄 -約束のナクヒト-』における見どころは、
私にとっては、“清原果耶の演技”一点のみ。
〈これからは清原果耶の出演作はすべて見よう!〉
と決意させてくれた作品として、
『愛唄 -約束のナクヒト-』は極私的に想いの深い一作となるだろう。
先日、清原果耶の出演作『デイアンドナイト』のレビューを書いたが、
『デイアンドナイト』は1月26日(土)公開であったのだが、
同じ清原果耶の出演作がもう1作、その前日の1月25日(金)に公開されていた。
それが本日紹介する映画『愛唄 -約束のナクヒト-』なのである。
どんな作品なのだろうと思って調べてみると、
『キセキ ーあの日のソビトー』(2017年)に続く、
「GReeeeN」の楽曲映画化プロジェクト第2弾で、
名曲「愛唄」をモチーフにした青春ラブストーリー。
「GReeeeN」自ら脚本に参加し、
彼らの実話エピソードをもとにしたオリジナルストーリーとのこと。
メガホンを取るのは『海月姫』『ガールズ・ステップ』などの川村泰祐。
主演は、『キセキ -あの日のソビト-』でメンバーの一人を演じた横浜流星。
〈う~ん〉
と思った。
『デイアンドナイト』の方は、内容を調べ、予告編を見ただけで、傑作のニオイがした。
だが、本作『愛唄 -約束のナクヒト-』には、そのニオイが無かった。
「GReeeeN」の楽曲をモチーフにした、難病モノということで、
〈またか……〉
という気持ちの方が勝ってしまった。
で、清原果耶出演作にもかかわらず、見に行くのを躊躇っていた。
しかし、1日の上映回数が徐々に減ってきて、
ついに1日1回の上映館も出てきた。
〈このままでは見逃してしまうことになる……〉
と思った私は、
慌てて映画館へ向かったのだった。(笑)
平凡な毎日、
他人を夢中になるほど好きになったこともなく、ただ過ぎていく日々の中、
漠然と大人になってしまった野宮透((横浜流星)だったが、
会社の健康診断にひっかかり、
精密検査の結果、「余命三ヶ月」を告げられる。
自分の人生のタイムリミットを突然告げられ、失意のどん底に沈んだ透は、
自殺を考え、ビルの屋上に上る。
そこで、透は、電子広告板に映し出された“詩”を目にし、
また、元バンドマンの旧友・坂本龍也(飯島寛騎)と偶然再会したことで、
自殺を思いとどまる。
龍也に、「余命三ヶ月」を告げられたことを話すと、
透のスマホのカウントダウンアプリを起動させ、
「残り時間は短いかもしれないけれど、今はまだ生きている」
と、彼らしい励まし方をする。
夜の帰り道、透は、カバーのかけられた詩集を拾う。
ベンチに腰掛け、なんとなく読み始めたその詩集に、
あの電子公告板で見た“詩”があった。
その“詩”を書いた詩人の名は、伊藤凪。
涙を流しながら詩を読み続ける透。
そこへ、詩集の持ち主・相川比呂乃(成海璃子)が戻ってくる。
比呂乃は、元子役で、その後挫折し、今は役者をしていなかった。
比呂乃も、伊藤凪の“詩”に励まされたと言い、
“詩”が取り持つ縁で、二人は仲良くなる。
〈初めての恋かもしれない……〉
と、透は比呂乃への想いを抱くが、
比呂乃は演技の道へ進むべき人だと思い直し、身を引くのだった。
ある日、
透は一人の少女と出逢う。
その少女こそ、死んだはずの詩人・伊藤凪(清原果耶)であった。
しかし、詩を綴ることをやめたその少女には、
誰も知らないある秘密があった……
正直、ストーリー的には、あまり見るべきものはなかった。
これまで何度も繰り返されてきた難病モノのドラマがいくつも思い浮かんだし、
新鮮味もあまりなかった。
だが、スクリーンに、伊藤凪を演ずる清原果耶が登場すると状況は一変する。
〈いつもの難病モノの映画だな~〉
と油断していると、
清原果耶が登場しただけで、
絵空事と思えた物語が、急にリアルな物語として感じられるようになるのだ。
それほどの演技だった。
清原果耶以外の出演者との演技のレベルが違う。
別次元と言ってもいいだろう。
2002年1月30日生まれなので、17歳になったばかり。(2019年2月現在)
撮影時は、15歳か16歳であったろう。
その年齢で、この演技。
NHKのTVドラマ『透明なゆりかご』や、
映画『デイアンドナイト』でも感じたことだが、
本作『愛唄 -約束のナクヒト-』でも、
女優としての好い意味での末恐ろしさを感じさせられた。
やはり清原果耶は凄い女優だった。
作品に関係なく、清原果耶は全力を尽くし、
傑作や秀作でなくても、“見るべき作品”へと押し上げる。
それほど実力のある女優ということだ。
もしかすると、演技力ということでは、広瀬すず以上かもしれない。
まだ17歳なので、
これからキラキラ青春映画などへの出演オファーがたくさん来ると思うが、
できれば作品を選び、女優として消耗することがないように願いたい。
映画『愛唄 -約束のナクヒト-』における見どころは、
私にとっては、“清原果耶の演技”一点のみ。
〈これからは清原果耶の出演作はすべて見よう!〉
と決意させてくれた作品として、
『愛唄 -約束のナクヒト-』は極私的に想いの深い一作となるだろう。