スピード感、アイデア、面白さ、そのすべてが『カメラを止めるな!』を超える。
『カメラを止めるな!』の次はコレだ!
などと、著名人からのコメントが評判になっている作品である。
『カメラを止めるな!』は面白かったし、私も感心した映画であった。(コチラを参照)
それを超える(かどうかは分らないが……)映画なら見てみたいと思った。
10月26日に公開された作品であるが、
当初、上映館が極端に少なかった。
私が行ける範囲で、一番近い映画館は、
福岡の「ユナイテッド・シネマ キャナルシティ13」であった。
〈行こうか、行くまいか……〉
と迷っているときに、
佐賀の「イオンシネマ佐賀大和」でも、
11月30日より2週間限定で上映されることが決まった。
で、本日、ようやく見ることができたのだった。
16歳の女子高生マーゴット(ミシェル・ラー)が突然姿を消し、
行方不明事件として捜査が開始されるが、
家出なのか誘拐なのかが判明しないまま37時間が経過する。
娘の無事を信じたい父親のデビッド(ジョン・チョー)は、
マーゴットのPCにログインして、
Instagram、Facebook、Twitterといった娘が登録しているSNSにアクセスを試みる。
だがそこには、
いつも明るくて活発だったはずの娘とは別人の、
デビッドの知らないマーゴットの姿が映し出されていた……
ストーリーの紹介は、この程度でイイだろう。
『カメラを止めるな!』と同じく、
予備知識なしで見た方が断然面白いと思うからだ。
だから、レビューの方も、簡単に終えたい。(コラコラ)
本作『search/サーチ』は、
全編、PC画面上で物語が展開する作品で、
想い出の画像や動画、
SNSのやりとり、
テレビ電話、
ニュースや監視カメラの画像など、
すべてがパソコンのモニターの中だけで展開する。
これまで、似た作品はいくつかあったが、
ここまで徹底して拘った作品は、本作が初めてかもしれない。
本作を論じるときに、
『カメラを止めるな!』を引き合いに出す人が多いが、
似ている点があるのか?
それほど似ている点があるとは思えないが、
しいて挙げると、次のようなことだろうか。
●気鋭監督の劇場用長編映画デビュー作。
●公開当初は少ない上映館でスタートしたが、評判になり拡大公開。
●アイデアが秀逸で、これまであまり経験したことのない映像体験ができる。
●低予算。
●家族愛。
極私的意見だが、
面白さは、『カメラを止めるな!』が上と感じた。
本作『search/サーチ』はPC画面上で物語が展開するので、
前半はやや退屈。
もうひと工夫が必要だったかも……
中盤から物語が動き出し、
終盤にかけての展開には目が離せなくなる。
監督は、27歳のインド系アメリカ人、アニーシュ・チャガンティ。
アメリカで大ヒットした『クレイジー・リッチ!』と同じく、
アジア系のキャストが中心というのも、本作の特色かもしれない。
「失踪した娘を捜す父親」という構図は、
私の大好きな小松菜奈が出演した『渇き。』(2014年)を思い起こさせる。(コチラを参照)
ラストについても語りたいが、
ネタバレ厳禁なので、語れない。
とにかく「見て!」としか言えない。(笑)
『カメラを止めるな!』ほどの強い“オススメ”ではないが、
近くの映画館で上映していたら、ぜひぜひ。