一日の王

「背には嚢、手には杖。一日の王が出発する」尾崎喜八

志々伎山 ……大展望の海を背景に、美しきダンギクを楽しむ……

2013年09月29日 | その他・佐賀県外の山
9月下旬になると、ダンギクの花を見たくなる。
毎年、登吾留山(とある山)でダンギクの花を楽しんでいるが、
今年も行ってみようと思った。

登吾留山にはひとりで行くことが多かったが、
昨年は、熊本からのお客様を案内した。
今年は、
「ダンギクの花はまだ見たことがない」
というヤスさんを案内することにした。

早朝に待ち合わせをして、
登吾留山へ向かい、
ダンギクの群生地へ着いてビックリ。
そのほとんどが立ち枯れしていたのだ。
猛暑の日が続き、雨の日が少なかったからなのか?
写真に撮れるような花はほとんどなかった。

これではヤスさんに申し訳がないので、
「平戸の志々伎山へ行きますか?」
と提案。
早朝に動き出しているので、
志々伎山へ移動する時間は十分にある。
ヤスさんの同意を得たので、
平戸南端にある志々伎山(347.8m)へ向かう。

登山口の駐車場から、志々伎山の山頂が見えた。


ヌマダイコンの花を見ながら出発。


参道を登って行く。


志々伎神社中宮跡を通り過ぎると、


雰囲気の良い道になる。


登山道沿いに大きな木があった。
昨年の秋にもこの道を歩いているが、とても印象に残っている木だ。


途中の岩場で、ダンギクの花に出逢う。
この志々伎山でも立ち枯れしたダンギクを見かけたが、
登吾留山ほどではなく、ホッとする。


「いいですね~」
とヤスさん。
「いや、この辺りはまだプロローグ。山頂にはもっとたくさん咲いている筈だよ」
と私。


この中腹の岩場から見る海も素敵だった。


ダンギクの花もそうだが、
大展望の海を楽しめるのも、志々伎山の魅力だ。


奇妙な根の張り方をした木に出会う。
独特の雰囲気を持った山だ。


「草履置場」を過ぎると、山頂は近い。


距離は短いが、急坂を登りきると、


展望の良い岩場に出る。


海の眺めがすこぶる良好。


だがここはまだ山頂ではない。
「ダンギクの撮影は登頂してから」
と、ダンギクの花を横目に山頂を目指す。


志々伎山山頂に到着。


山頂からの展望も申し分なし。


海からそそり立つ志々伎山。
いつの日か「海抜0mから登る志々伎山」もやってみたいなと思った。


さあ、ダンギクの花の撮影会だ。
この山では、
大好きなダンギクの花と、
大好きな海を一緒に写せるのが好い。


「さあ、撮って下さい」とばかりに花が待っている。


いいね~


ダンギクの花を見ているだけで、幸せな気持ちになる。


ダンギクの花の色が、何よりも魅力。


得も言われぬ美しさ。


たくさん咲いているので、目移りする。


山頂部は強風が吹き荒れていたので、
背の高いダンギクの花は撮影が難しかった。
だが、岩に張り付くように咲いている花もあり、
こちらは撮り易かった。


それにしても、なんという美しさ。


まるで、宝石。


ヤスさんも撮影に夢中だ。
激写につぐ激写。


この岩場には、
イブキジャコウソウや、


ヤマラッキョウや、


こんな花もあった。


だが、なんといっても主役はダンギクの花。


いつまでも見ていても見飽きず、


離れ難かった。


素晴らしいひとときを過ごすことができた。


いつまでもここに居たかったが、
下山開始。
弱い雨が降っていたので、
滑りやすい岩場の通過は注意を要した。


あの大きな木のある雰囲気の良い道を抜ける。


そして、登山口の駐車場に戻ってきた。


「素晴らしい山でしたね」
とヤスさん。
「ここからはこんな形の山にしか見えないけれど、違う場所から見ると尖がって見えるんだよね」
と私。
その場所へ案内する。
ここから見る志々伎山は、まさに鋭鋒。
尖がってます。(笑)


いいね~


下山後、平戸市街地に向かい、
平戸港交流広場に車を駐める。


そして、幸橋の傍にある、


「一楽」へ平戸ちゃんぽんを食べに行った。


鶏がらと、あご(飛魚)出汁ベースのスープ、
唐灰汁(とうあく)を使った特製ちゃんぽん麺が、
平戸ちゃんぽんの特徴。
しつこさのないあっさりスープで、
美味しくいただきました。


10月下旬か11月初旬には、また平戸に来る予定。
平戸は、何度来ても楽しい場所だ。

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