一日の王

「背には嚢、手には杖。一日の王が出発する」尾崎喜八

黒髪山系・隠居岳 ……ワクワクドキドキの山歩き……

2012年05月24日 | 黒髪山系
〈あの花がそろそろ咲く頃だ……〉
〈あの花が山肌を染める頃だ……〉
この時期になると、ソワソワして落ち着かなくなる。

今日は佐世保に午前11時までに行かなければならないので、
まだ薄暗い早朝に車で家を出る。
まずは黒髪山系。
黒髪山系の盟主・青螺山に挨拶。
「逆さ青螺」が美しい。


甘酸っぱい匂いがすると思ったら、ノイバラが……
大好き。


希少種のイブキシモツケは、終盤を迎えていた。


で、あの花はというと……
まだ蕾が多かった。


花をつけているものはないかと探してみると……
「あった!」


今年も逢うことができた。


近くにキイチゴがあったので、食べながら観賞。


場所を移動して、チョウセンニワフジに逢いに行く。
『黒髪山系の植物』(松尾優著)において、
「樹木(希少種)」のトップに掲載されてる花で、
国内では、ここ黒髪山系と、
長崎県・大分県の一部でしか見ることができない貴重な植物。
毎年見に来ているが、花期が短く、1週間くらいか……
6月になると、姿を消していることが多い。
今年も逢えて良かった~


黒髪山系で希少種の花を満喫し、
次は、ヤマツツジで有名な隠居岳へ。
私はこの隠居岳の麓で育った。
私が通った小学校の校歌には、この隠居岳(かくいがだけ)が出てくる。
「いんきょ・たけ」と読む人もいるが、「いんきょ」とは関係がない。(笑)
平家落人伝説の残る山で、
「落人が隠れて居る山」との意ではないかと思う。
この時期、山頂に近い西岳付近では、
群生する自生種のヤマツツジが、山肌を真っ赤に染める。
まだちょっと早いかなと思って行ってみたが、
いやいや、思った以上に咲いていて素晴らしかった。


西岳の方に歩いて行く。
両側はヤマツツジの壁。


私の躰も真っ赤に染まっていくよう……


振り返って、四阿の方を見る。
年によって差があるが、今年はナカナカのもの。
来て良かった~


ヤマツツジ群生地を後にして、山頂へ向かう。


ツクシタツナミソウがたくさん咲いている。


隠居岳山頂に到着。
山頂の四阿は、崩壊の危険があるのか、立入禁止になっていた。


山頂はアザミの大群落。


ありふれた花だけど、近くで見ると、本当に美しい。


開ききっていない花の中央部分は、得も言われぬ美しさ。


山頂から西岳の方を見ると、ヤマツツジの赤い絨毯が……


黒髪山系の山々は、すべて見ることができる。


ウォーカーズパークまで下山して、展望台から海の方を眺める。


こういう所で私は育った。
やはり故郷は好い。


最後に、サイハイランの森へ行った。


今がちょうどピークで、たくさんのサイハイランに逢うことができた。


この花は下から見ると、一層美しい。


今日もワクワクドキドキの山歩きをすることができた。
感謝。

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