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子供の頃にあまりにも雄大な風景を目にすると、それは子供にとっての神話になる。
それは、大人になってからも折にふれ思い出される。
日々の暮らしに追われている時に、その風景は、自分の中にもうひとつの時間が流れていることを教えてくれ、不思議な心地よさへと誘う。
阿蘇の風景は、そんな子供の頃に感じた神話につながっている。
阿蘇の中岳と高岳に行ってきた。
今日は誰もがくじゅうに行くと言っていた。
「阿蘇のミヤマキリシマは終わっている」
と誰かがネットに書いていたから、静かな山歩きができるかもしれない。
阿蘇山西駅(阿蘇山ロープウエー)駐車場から出発する。
まずは中岳の火口を見に行く。
エメラルドグリーンの美しさに見惚れる。
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砂千里ヶ浜はなんだかSF映画に出てくる風景のようだ。
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緑滴る風景も好きだが、こういう無機的な風景が私は嫌いではない。
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宇宙の片隅にいることを実感させてくれる。
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阿蘇の山塊も、かつては4000m級の山々であったという。
阿蘇の火口からわきあがる噴煙は、大地の吐く息なのかもしれない。
その息は、太古の昔からの有機物・無機物の吐く息も含んでいる。
大地の吐く息は、風となり、我々の頬を撫で、古い物語を聞かせてくれる。
《風こそは、信じ難いほどやわらかい真の化石だ》
という文章をどこかで読んだことがあるが、言い得て妙。
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山は動かないというが、この山塊を見ていると、山は動くということを実感させられる。
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中岳を経て、高岳へ向かう。
高岳へと続く道を歩いていると、あらゆるものがどこかでつながっているのを感じる。
気の遠くなるような風景が自分を小さくさせるのとは裏腹に、すべてのものが私に属しているような気がしてくる。
大きなものを前にすると自分の小ささが際立つが、それと同時に、このすべてのものが自分に内包されているのも感じる。
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阿蘇の雄大な風景から、いきなり地面すれすれまで目を近づける。
すると、小さな白い鶴が美しく舞っているのを目にすることができるだろう。
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それも数え切れないほど多くの鶴が……
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高岳山頂に達すると、遠くにピンクの斜面が見えた。
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ミヤマキリシマはまったく期待していなかったから本当に驚いた。
美しい!
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花の間を縫うようにして登っていく。
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そして、振り返る。
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こんなプレゼントが待っているとは知らなかった。
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天狗ノ舞台に登り、根子岳を眺める。
ここから見る根子岳は、本当に美しい。
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仙酔尾根ルートを下山した。
途中の手の届かない崖に、一塊のミヤマキリシマが咲いていた。
ピンクの絨毯も素敵だが、岩陰にひっそり咲いている花も好もしい。
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仙酔峡まで下りてきて、鷲ヶ峰を眺める。
今日も素晴らしい山歩きができたことに感謝。
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移り変わる季節の中で、ある時、我々は意識して立ち止まる必要があるように感じる。
無窮の彼方へ流れ消え去っていく時間を、一瞬だけとどめ、心に刻印するために……
それは、大人になってからも折にふれ思い出される。
日々の暮らしに追われている時に、その風景は、自分の中にもうひとつの時間が流れていることを教えてくれ、不思議な心地よさへと誘う。
阿蘇の風景は、そんな子供の頃に感じた神話につながっている。
阿蘇の中岳と高岳に行ってきた。
今日は誰もがくじゅうに行くと言っていた。
「阿蘇のミヤマキリシマは終わっている」
と誰かがネットに書いていたから、静かな山歩きができるかもしれない。
阿蘇山西駅(阿蘇山ロープウエー)駐車場から出発する。
まずは中岳の火口を見に行く。
エメラルドグリーンの美しさに見惚れる。

砂千里ヶ浜はなんだかSF映画に出てくる風景のようだ。
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緑滴る風景も好きだが、こういう無機的な風景が私は嫌いではない。
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宇宙の片隅にいることを実感させてくれる。
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阿蘇の山塊も、かつては4000m級の山々であったという。
阿蘇の火口からわきあがる噴煙は、大地の吐く息なのかもしれない。
その息は、太古の昔からの有機物・無機物の吐く息も含んでいる。
大地の吐く息は、風となり、我々の頬を撫で、古い物語を聞かせてくれる。
《風こそは、信じ難いほどやわらかい真の化石だ》
という文章をどこかで読んだことがあるが、言い得て妙。
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山は動かないというが、この山塊を見ていると、山は動くということを実感させられる。
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中岳を経て、高岳へ向かう。
高岳へと続く道を歩いていると、あらゆるものがどこかでつながっているのを感じる。
気の遠くなるような風景が自分を小さくさせるのとは裏腹に、すべてのものが私に属しているような気がしてくる。
大きなものを前にすると自分の小ささが際立つが、それと同時に、このすべてのものが自分に内包されているのも感じる。
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阿蘇の雄大な風景から、いきなり地面すれすれまで目を近づける。
すると、小さな白い鶴が美しく舞っているのを目にすることができるだろう。
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それも数え切れないほど多くの鶴が……
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高岳山頂に達すると、遠くにピンクの斜面が見えた。
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ミヤマキリシマはまったく期待していなかったから本当に驚いた。
美しい!
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花の間を縫うようにして登っていく。
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そして、振り返る。
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こんなプレゼントが待っているとは知らなかった。
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天狗ノ舞台に登り、根子岳を眺める。
ここから見る根子岳は、本当に美しい。

仙酔尾根ルートを下山した。
途中の手の届かない崖に、一塊のミヤマキリシマが咲いていた。
ピンクの絨毯も素敵だが、岩陰にひっそり咲いている花も好もしい。

仙酔峡まで下りてきて、鷲ヶ峰を眺める。
今日も素晴らしい山歩きができたことに感謝。

移り変わる季節の中で、ある時、我々は意識して立ち止まる必要があるように感じる。
無窮の彼方へ流れ消え去っていく時間を、一瞬だけとどめ、心に刻印するために……
エメラルドグリーンの中岳火口湖、荒涼とした砂千里 地球ではないように感じますね。
噴火前は4000mもあったとは、もったいないような気もします。 九州には2000m未満の山しかありませんので。
阿蘇山には中学3年の時、蒸気機関車に牽引された貸切列車に乗り、修学旅行で訪れただけですので、登山として登ってみたいと、思っている山の1つです。
〉ピンクの絨毯も素敵だが、岩陰にひっそり咲いている花も好もしい。
仰るとおりですね。綺麗な花はもちろんですが、どんな植物でも厳しい岩陰、岩峰、崖に、頑張って自生している姿を見つめると、感動をおぼえるものがあります。
みんなと一緒に歩きたいなぁって、できないと夢にまでみます。砂千里ヶ浜も地層の風景も「猿の惑星」って感じでなんだかおもしろい。花もいいけれど山の雰囲気が好きになってきた私はこの足をどうにか克服しなくっちゃ…(T_T)
断層を見て何千度という熱を大昔浴びた断層なんだと驚きました
九重を女性的とすれば阿蘇は男性的な迫力
を感じましたね
九州のど真ん中を歩いている感覚でした
このような山を形成には太古の昔、自然のエネルギーが噴出し溶岩となって火の山をつくったのですね
スケールのでかさをまのあたりにみせつけられました
タクさんマイズルソウが群生だったようでよかった、グリーンの羽をひろげたマイズルソウ
白い花は見飽きませんね清楚さがいいですね
天狗の舞台からの根子岳ギザギザ山がどっかと
座っていますね
いろんな阿蘇の山々の表情が迫ってまいりますね
お疲れ様でした
>エメラルドグリーンの中岳火口湖、荒涼とした砂千里 地球ではないように感じますね。
でしょう
どこかの星の地表って感じですよね
地球も宇宙の一部ということ……今、立っているココは、宇宙の片隅であること……阿蘇に来ると、それを実感しますね。
>噴火前は4000mもあったとは、もったいないような気もします。九州には2000m未満の山しかありませんので。
ですよね
阿蘇の山々がもし今も4000mを超えていたら、日本中から登山者が九州に集まるでしょうね。
想像してみるだけでも楽しいですね
>阿蘇山には中学3年の時、蒸気機関車に牽引された貸切列車に乗り、修学旅行で訪れただけですので、登山として登ってみたいと、思っている山の1つです。
昔は旅行もままならない時代でしたから、修学旅行で初めて大阿蘇を体験した人が多いのではないでしょうか?
私もその一人です。
初めて阿蘇山を見たときは、外輪山も含め、そのスケールの大きさに圧倒されましたね。
それ以来、阿蘇は「特別の地」でしたね。
>>ピンクの絨毯も素敵だが、岩陰にひっそり咲いている花も好もしい。
>仰るとおりですね。綺麗な花はもちろんですが、どんな植物でも厳しい岩陰、岩峰、崖に、頑張って自生している姿を見つめると、感動をおぼえるものがあります。
誰もがくじゅうや阿蘇や雲仙の大群落を絶賛しますが、私はどちらかというと誰に褒められることもなくひっそりと咲いている花に心惹かれますね。
天山のように、まばらに咲いているミヤマキリシマが好きです。
人でごった返している山は、どんなに美しくても、山という感じはしなくて、遊園地というかフラワー園のような気がしますね。
>あ~、山に登りたいなぁ…
>みんなと一緒に歩きたいなぁって、できないと夢にまでみます。
足の調子がイマイチとのこと。
やはり膝の具合なのでしょうか?
日頃のトレーニングも必要ですが、「山の足は山で鍛える」とも言われてますので、山登りをしながら足を鍛えていくという方法もあります。
>砂千里ヶ浜も地層の風景も「猿の惑星」って感じでなんだかおもしろい。
映画『猿の惑星』は面白かったですね~
ラストに「アッ」と言わせられますよね。
阿蘇は、太古の風景であり、かつまた未来の風景であるのかもしれません。
>花もいいけれど山の雰囲気が好きになってきた私はこの足をどうにか克服しなくっちゃ…(T_T)
そよかぜさんの「そよかぜ日記」に書いてあった「歩けるようになった訳」も参考になりますよ。
誰もが最初からバリバリ歩けたのではなく、自分で試行錯誤しながら脚力・体力をつけていった人がほとんど。
だからきっとpandaさんもバリバリ歩けるようになりますよ。
大丈夫
>昨年の今の時期逆コースで西駅着でしたよ
あっ、そうでしたか。
逆コースだと、登りがきつかったのではないでしょうか?
お母ちゃん、体力ありますね~
>断層を見て何千度という熱を大昔浴びた断層なんだと驚きました
>九重を女性的とすれば阿蘇は男性的な迫力を感じましたね
それは感じますね~
くじゅうには優しさを感じますが、阿蘇は逞しさやエネルギッシュさを感じます。
この時期、誰もがくじゅうに集中しますが、阿蘇の方がゆっくり楽しめるような気がします。
>九州のど真ん中を歩いている感覚でした
>このような山を形成には太古の昔、自然のエネルギーが噴出し溶岩となって火の山をつくったのですね
>スケールのでかさをまのあたりにみせつけられました
世界最大級のカルデラと火口をもつ大阿蘇ですから、本当に地球が呼吸をしているように感じますね。
地球が生き物であることを実感させてくれます。
>タクさんマイズルソウが群生だったようでよかった、グリーンの羽をひろげたマイズルソウ
>白い花は見飽きませんね清楚さがいいですね
私も大好きな花です。
私の山友に、この花に逢うために阿蘇やくじゅうに行くという人もいます。
ミヤマキリシマよりマイヅルソウだと……
熱狂的なファンをもつ人気者です。
>天狗の舞台からの根子岳ギザギザ山がどっかと座っていますね
>いろんな阿蘇の山々の表情が迫ってまいりますね
阿蘇の山々も、見る場所が違えば、様々な表情を見せてくれますね。
花も素敵ですが、山の姿や表情を見るのも登山の大きな楽しみです
シブい!
それにしても今回のレポはシュールですね~
私好きですよ、こーゆーの。
阿蘇山 中岳火口湖のエメラルドグリーン
見たかった
ミヤマキリシマ きれいですね。
あ~・・見たかったです。
でも タクさんのブログ見ると いつも一緒に登っているみたいな気分になります。
ありがとうございました。
>人気の九重には行かず、阿蘇に行くとは、さすがですね~
>シブい!
今回は、私の所属する山岳会の月例山行だったので、私が山を選択したのではないんです。
たまたまです。
でも、昨年はくじゅうの平治山から立中山を歩きましたから、今回は阿蘇で良かったですね。
くじゅうの方は山開きと重なって、大変な人出だったようです。
オーバーユース気味のくじゅうのためにも、くじゅうには行かなくて正解だったと思います。
阿蘇の方は、そんなに登山者も多くなく、ミヤマキリシマもまだ咲いていたので、とても楽しめました
>それにしても今回のレポはシュールですね~
>私好きですよ、こーゆーの。
本当は19名で行ったのですが、今回は人物をほとんど出さず、阿蘇の自然を主役にしました。
ちょっとシュールな感じで、なかなかでしょう
阿蘇の圧倒的な大自然の前では、人間のなんと卑小なことか……
このブログを見た人が、宇宙を感じさせる阿蘇の自然の一端を垣間見ることができた……と感じてくれたら、このレポも成功かな……と。
おっ、メイビさんだ。
>こんばんは 今回の唐津労山月例山行 最高に好いですね。
>あ~行きたかったです。
6月は月例山行が2回あって、第一日曜日の方はたぶん参加できないと仰ってましたよね。
今回はメイビさんが参加されなかったので、イチさんがちょっと元気なかったです。
>阿蘇山 中岳火口湖のエメラルドグリーン
>見たかった
あのエメラルドグリーンは本当に美しかったです。
活火山の火口をあのように眺められる火山も珍しいそうですよ
>ミヤマキリシマ きれいですね。
>あ~・・見たかったです。
ミヤマキリシマはまったく期待していなかったので、ビックリしました。
メイビさんにも見せたかった~
ある意味、くじゅうより良かった……かもです。
>でも タクさんのブログ見ると いつも一緒に登っているみたいな気分になります。
>ありがとうございました。
いえいえ、こちらこそ有難うございました。
そう言って頂けると、ブログを書く上で、とても励みになります。
これからも宜しくお願い致します。
メイビさんにお知らせです。
今度の日曜日・6月14日(日)に、夏山訓練登山があります。
例の山、例のコースです。
もし参加できるようでしたら、会長か私に連絡ください。
夏山も近づいてきましたね。
楽しみです