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9年ほど前(2010年6月29日)、このブログ「一日の王」で、
川本三郎著『いまも、君を想う』のレビューを書いた。
そこで、私は、こう記している。(全文はコチラから)
結婚後、生活は決して楽ではなかったが、妻の献身で、川本はフリーの物書きとして活路を見出していく。
だが、思い上がった書き方をしていると、妻からの忠告があったという。
《フリーの物書きになった三十代のはじめの頃、ある雑誌に匿名の映画コラムを連載で書いていた。匿名をいいことに、よく映画の批判を書いた。エラソーでいま思うと恥ずかしくなる。
ある時、家内が言った。
「匿名で人の悪口を書くなんてよくないわよ。あなたいつも言っているじゃない。西部劇の悪人は、丸腰の相手を撃つって。それと同じじゃない」
これは西部劇の好きな私にとって痛烈な批判だった。その通りだと思った。それから、気に入った映画、好きな映画のことだけを書くようになった。
文芸評論もそうするようになった。考えてみれば若い頃に傾倒したドイツ文学者の種村季弘さんもフランス文学者の澁澤龍彦さんも自分の好きなことしか書いていない。
それでいいのだ。自分もそうしようと心に決めた。以来、ずっとそれが自分の批評のスタイルになっている。あの時、家内に言われなかったら、こうはならなかったかもしれない》(42~43頁)
私がこのブログで映画や本のレビューを書いている姿勢も、この川本三郎に学んだものだ。
できるだけ批判は書かない。
批判を書きたくなる映画や本は、このブログでは採り上げない。
自分が気に入った作品だけを載せる。
(時折、批判めいた記事を書くこともあるが、その時はどうも後味が悪い。こんなこと書かなければよかったと反省する。まだまだだなと自分を戒める)
褒めるだけの映画レビューやブックレビューは、
辛口批評を好む人には、なんとも面白味のないものに思えることだろう。
でも、これが私のレビューを書く際の基本ルールであるし、
これからも変えようとは思っていない。
「できるだけ批判は書かない」のには、もうひとつ理由があって、
もし批判的なことを書いた場合、
万が一、当事者がこの文章を読んだときに、とても悲しむだろうと思ったからだ。
十数年間ブログを書いてきたこともあって、
映画や本のタイトル、俳優名などでキーワード検索すると、
私のブログが1頁目に現れることも増えてきた。
最近はエゴサーチ(自分自身が世間からどのように見られているかを知るために検索すること)する芸能人や作家も多く、
私のブログが読まれている可能性も高くなっている。
メッセージ欄を左のサイドバーに設置していた頃には、
レビューの対象となった著名人から、直接メッセージを頂いたこともある。
私の映画レビューやブックレビューは、
映画や本に関わる人たちへのラブレターでもあるので、
その対象となる人たちに読んでもらえることは、とても嬉しいことなのだ。
2018年2月11日(日)、
大阪・フェスティバルホールで行われた薬師丸ひろ子コンサートへ行った。
その感動を、このブログにも書いたのだが、(全文はコチラから)
思いがけず多くの人に読んでもらうことができた。
薬師丸ひろ子の素晴らしいところは、
過去のヒット曲を歌うときには、
今でも原曲のキーで歌い、
原曲のイメージを変えないように、
オリジナルに忠実に歌唱していること。
作曲家が書いた音符の一つ一つに、こだわりがあることを知っているので、
自分流にアレンジして歌うことはせず、楽譜に忠実でいたいというのもあるが、
それぞれの歌は、薬師丸ひろ子の手を離れて、
それぞれの聴き手のものになっているので、
それぞれの想い出に寄り添えるような歌い方にしているそうだ。
「懐かしのメロディー」というようなTV番組を観ると、
昔の面影がまったくない歌手が、
声が出ないからか、勝手に編曲して、
オリジナルとはかけ離れた歌い方をしていたりする。
「そこまでして出演しなくていいから、昔の映像を流してくれよ」
と言いたくなるような惨状で、(笑)
そういうシーンを多く観ているので、
薬師丸ひろ子の歌う姿勢には感心させられた。
高音を保つために声楽家のレッスンを受けているが、
訓練して歌が上手くなることも大事だが、
自分らしさを失わないようにも気をつけているそうだ。
さらに、蛇足気味に、私は、こう記している。
ちなみに、
「薬師丸」という姓は、
全国でも20人くらいしかいない珍しい姓だが、
佐賀と縁があり、
彼女自身は東京出身だが、
「薬師丸」姓は肥前国佐賀郡薬師丸邑にルーツがあると言われている。
現在も、佐賀県佐賀市金立町に、薬師丸という地名があるので、
いつか薬師丸ひろ子にも来てもらいたい……と思うが、
今のところ、東京と大阪でしかコンサートをやっていないので、
せめて、福岡あたりでライブをやって欲しいな。(願望)
このときの私の“願い”を薬師丸ひろ子自身が読んでくれたかどうかはわからないし、
その“願い”を叶えてくれたのかどうかもわからないが、
九州での「薬師丸ひろ子コンサート」開催が決定したのである。
しかも、コンサート会場は、佐賀県の鳥栖市民文化会館。
2019年9月28日(土)
[会場] 鳥栖市民文化会館
[開場] 16:00
[開演] 17:00
[問合せ先] BASE CAMP 092-406-7737 (平日:11:00~17:00)
https://basecamp.jp.net/
鳥栖市民文化会館 0942-85-3645 (平日/土日祝:9:00~17:00 火曜日休館日)
https://tosu-bunka.jp
[料金](全席指定)¥8,940(消費税込み)
[一般発売日]2019年7月21日(日)
29年ぶりの九州でのコンサートというだけでも嬉しいのに、
佐賀県での開催とは……驚きを通り越して震えがくるほどであった。
佐賀県の鳥栖は、福岡、熊本、長崎、大分からも近いし、
車(高速道路)、鉄道でのアクセスも良い。
(新幹線だと熊本駅から新鳥栖駅まで30分ほどしかかからない)
薬師丸ひろ子も、昨年(2018年)芸能活動40周年を迎えたが、
女優として、歌手として、第一線で活躍し続けているということは、
本当に凄いことである。
なんという美しさ。
なんという美しい声。
若い頃よりも美しく、
若い頃よりも声に艶がある。
表現力がはるかに増している。
と、このブログに書いたが、
デビュー40周年にして、若き頃よりも声の艶も美貌も増しているとは、まさに驚異である。
昨年、コンサート会場で気づいたことであるが、
40年といえば、生まれた赤ん坊が、中年のおっさんになるまでの年月である。
薬師丸ひろ子自身も、
そして、コンサートに来ていた人々も、
40年という年月を生き抜いて、
こうして集っていたのだと考えると、
会場にいるすべての人々が、
同じ時代を共に生き抜いてきた同志のような気がしたものである。
そんな一体感を、9月28日(土)にもまた味わえるような気がする。
九州の薬師丸ひろ子ファンには全員集合して欲しいと思う。
チケットの一般発売は7月21日であるが、
各種プレイガイドなどでは既に先行予約が始まっているので、
早めに入手された方がイイだろう。
「薬師丸ひろ子 コンサート2019」は、全国4会場のみでの公演で、
詳細は以下の通り。
[料金](全席指定)¥8,940(消費税込み)
[一般発売日]2019.7.21(日)
2019/09/01 (日)
[都道府県] 大阪府
[会場] フェスティバルホール
[開場] 16:00
[開演] 17:00
[問] キョードーインフォメーション 0570-200-888(10:00~18:00)
http://www.kyodo-osaka.co.jp
2019/09/16 (月)
[都道府県] 宮城県
[会場] 東京エレクトロンホール宮城
[開場] 16:00
[開演] 17:00
[問] キョードー東北 022-217-7788 (平日11:00~18:00/土10:00~17:00)
https://www.kyodo-tohoku.com
2019/09/28 (土)
[都道府県] 佐賀県
[会場] 鳥栖市民文化会館
[開場] 16:00
[開演] 17:00
[問]BASE CAMP 092-406-7737 (平日:11:00~17:00)
https://basecamp.jp.net/
鳥栖市民文化会館 0942-85-3645 (平日/土日祝:9:00~17:00 火曜日休館日)
https://tosu-bunka.jp
2019/10/19 (土)
[都道府県] 東京都
[会場] 東京国際フォーラム ホールA
[開場] 16:00
[開演] 17:00
[問] キョードー東京 0570-550-799 (平日:11:00~18:00/土日祝:10:00~18:00)
http://www.kyodotokyo.com/
たった4会場しかないのに、
そのひとつに佐賀県鳥栖市が選ばれたことに感謝すると共に、
こういうチャンスはもう二度とないかもしれない……と思う。
短い人生、
逢いたい人には逢っておいた方がイイ……
ぜひぜひ。
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