ミステリーな森の生活

洋書ミステリー、英語学習、洋画レビューなどから始めましたが、今は、種々雑多(山岳小説、落語など)です。

登山の哲学(竹内洋岳)

2017年12月12日 | 山はミステリー

日本人初の8000m峰全14座完全登頂を果たした竹内洋岳の
「登山の哲学」を読んだ。

登山家の本は、なぜ、ここまで引き込まれるのだろうか。

構成が少し、変わっている。プロローグとして、雪崩による300mの
大落下のシーンから始まる。

雪崩による落下も失敗として考え、その失敗や困難もオープンにしないと
自分を語れないと考えたようです。

竹内氏は、非凡な体力や才能があるどころか、幼少のときは、体が弱かったようだ。

しかし、名づけ親でもある祖父にスキーに連れていってもらい、高校で
山岳部に入ってから、徐々に力をつけていったようである。

以前読んだ、マロリーの幼少期とはひどく違うような気がする。

無駄な筋肉をつけるのも邪魔になると考えており、写真を見てもほっそりしている。

なぜ、彼が、8000mという高所、14座を日本人で初めて登頂できたのか?

本書を読み終えて、その答えは見つからなかった。

肉体的なトレーニングはしないが、歩き方は気を付けている。というシンプルな
言葉しか見つからないからだ。

今、新たな目標を目指しているというから、彼にとっては、一つの通過点でしか
ないのかも知れない。

 

 

 


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