ミステリーな森の生活

洋書ミステリー、英語学習、洋画レビューなどから始めましたが、今は、種々雑多(山岳小説、落語など)です。

STEPHEN WHITE(DRY ICE)

2013年07月21日 | 海外ミステリー(洋書)

図書館から借りてきたSTEPHEN WHITEのDRY ICEという作品を読んだ。

主人公も精神分析医だが、この作者も精神分析医だ。

したがって、現実の医者と患者の話し合いの場面とは、
こんななのだろうと思わせる。リアルさである。

しかし、同じくサイコキラーの出てくる”羊たちの沈黙”などに
比べると、やや、刺激が少ないというか、リアルすぎる
ような気がする。

かって、殺されそうになったサイコキラー(自分の患者でもあった)
が施設から脱走した。そして、家の回りに、出没した形跡が見られる
ようになる。

彼の行動は、予測不可能である。

また、主人公は、体調不良と仕事の忙しさから検察官でもある妻と
ぎくしゃくした関係に悩む。

また、自分自身が、容疑者の嫌疑を受けるが、検察官である妻とは、
仕事がら、自由に話ができなくなる。

そして、突然、サイコキラーは、検察官の妻のオフィスにやってくる。
しかし、その目的は、自分が、とんでもない行動をして、責任能力の
ないのを証明するためのものだった。

最後には、サイコキラーは、主治医であった主人公とだけ話したいと
まったく、録音も、他の人間もいない部屋で二人だけで対面する。

しかし、ぞっとするほどの恐ろしさは感じられない。

米国では今も、このシリーズは続いているらしいが、日本では、翻訳版は、
すでに絶版になっていたりする理由であろうか。

ただ、英語は、専門用語を除けば、非常に平易で、読みやすい感じがした。

 

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