図書館から借りてきたSTEPHEN WHITEのDRY ICEという作品を読んだ。
主人公も精神分析医だが、この作者も精神分析医だ。
したがって、現実の医者と患者の話し合いの場面とは、
こんななのだろうと思わせる。リアルさである。
しかし、同じくサイコキラーの出てくる”羊たちの沈黙”などに
比べると、やや、刺激が少ないというか、リアルすぎる
ような気がする。
かって、殺されそうになったサイコキラー(自分の患者でもあった)
が施設から脱走した。そして、家の回りに、出没した形跡が見られる
ようになる。
彼の行動は、予測不可能である。
また、主人公は、体調不良と仕事の忙しさから検察官でもある妻と
ぎくしゃくした関係に悩む。
また、自分自身が、容疑者の嫌疑を受けるが、検察官である妻とは、
仕事がら、自由に話ができなくなる。
そして、突然、サイコキラーは、検察官の妻のオフィスにやってくる。
しかし、その目的は、自分が、とんでもない行動をして、責任能力の
ないのを証明するためのものだった。
最後には、サイコキラーは、主治医であった主人公とだけ話したいと
まったく、録音も、他の人間もいない部屋で二人だけで対面する。
しかし、ぞっとするほどの恐ろしさは感じられない。
米国では今も、このシリーズは続いているらしいが、日本では、翻訳版は、
すでに絶版になっていたりする理由であろうか。
ただ、英語は、専門用語を除けば、非常に平易で、読みやすい感じがした。
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