行方氏の、このstraightな表題に惹かれ、手にとった。
それだけ、100冊以上、洋書を多読していながら、
本当には読めてないのではないかという不安が
ぬぐいきれないせいだろう。
日本語に訳してみなさい。そうすれば、本当に理解
しているかわかるという。まったく、その通りだ。
There had been nothing distinctive in the letter.
という過去完了が突然出てきた。
作者による解説というより、主人公が思い出している
内容の描写のため、He remembered thatと補って
やると良い。とのことだ。たぶんこういうことが
理解できてないのだろう。
「何となく」の訳語しか使えないということは、ぼんやりとしか
その文章を読めていないということ。という著者の言葉が
まさに自分の不安感、そのままだ。
一語一語の訳語を吟味しながら、精読をすることを繰り返すしか、
ピンぼけ訳から抜け出す方法はないという。
戸口で電報を受け取って青くなった夫に「What is it?」と妻が聞く。
それは何ですか?と訳したなら、電報です。としか答えられない。
やはり、不特定のitで、「どうしたの?」が正しい。
might+完了形の場合、「したかもしれなかった」よりも、
「したってよかったのに」の方が経験的に多い。
あとがきにあるように、ハウツー物を期待すると失望する。
正直言って、後半は、流してしまった。
だんだん、根気がなくなってきて、丁寧に一文一文を読むのが
つらくなってきてしまった。道は遠い。
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